WRCラリートルコは9月13日午前、シェイクダウンが行われ、選手権リーダーのティエリー・ヌービルがベストタイムをマークした。
2010年以来となるWRCカレンダー復帰を果たしたラリートルコ。以前とは異なり、マルマリスを拠点とするイベントはドライバーたちにとって全てが初めての経験となる。アスパランのサービスパークに近い4.70kmのラフでロッキーなコースで行われたシェイクダウンは、ラリーエリアのステージを実戦レベルで走行する最初のチャンスとなった。
ヒュンダイとの3年契約が発表されたばかりのヌービルは、このシェイクダウンで選手権タイトルを争うセバスチャン・オジエに1.5秒差をつけるベストタイムを叩き出した。3番手タイムはヤリ‐マティ・ラトバラで、オジエに0.5秒差のタイムだった。
シェイクダウンでは、ほとんどのクルーが3回の走行を行った。その1回目では、クルーは強い日差しに迎えられた上、サービスパーク周辺には雷の音も鳴り届いていた。最初にステージを走行したのはヌービルで、マッズ・オストベルグは砂利の掃かれた路面のアドバンテージを活かして、1回目の走行でシトロエンC3 WRC勢のベストタイムをマークしている。2回目の走行でトップだったのはラトバラだったが、その後、ヌービルが砂利の掃かれた路面コンディションをフルに活かしてタイムを更新した。
「最後の走行では少しプッシュしたが、このコンディションでのマシンのフィーリングはとてもよかった。こういったラフな道では自分たちのマシンが強いことは分かっているが、2回目の走行ではグリップも得られたので、ラリーが始まってからもこの状態が続いてくれるといいね」とヌービル。
2日間に渡るレッキで全ステージを試走したヌービルは、ツイスティでロッキーな道では、通常通りの戦略を変えなくてはならないことを認めた。
「キプロスかギリシャの様なラリーだが、初日はもう少しラフ。走行順が先頭なので、このラリーへのアプローチも変わる。あの位置からでも、まずまずのタイムを目指してプッシュしなくてはならないが、今回は他よりもハードにプッシュするのはリスクがさらに高くなることを留意しなくてはならない」とヌービルは付け加えた。
フィンランド、ドイツと2連勝を飾っているオィット・タナックは、1回目の走行でトヨタ・ヤリスWRCのエンジンをストールさせたが、その後挽回して4番手タイム。エルフィン・エバンスとエサペッカ・ラッピがトップ6に食い込んだ。
アンドレアス・ミケルセンは1回だけ走行した後でトランスミッションのトラブルのためストップ。ミケルセンのi20クーペWRCはサービスパークまで牽引され、修復を行っている。
WRCトルコ シェイクダウン結果
1. T.ヌービル(ヒュンダイ) 3:24.9
2. S.オジエ(フォード) +1.6
3. J-M.ラトバラ(トヨタ) +2.1
4. O.タナック(トヨタ) +3.7
5. E.エバンス(フォード) +4.4
6. E.ラッピ(トヨタ) +4.5
7. M.オストベルグ(シトロエン) +6.4
8. C.ブリーン(シトロエン) +6.7
9= T.スニネン(フォード) +6.9
9= H.パッドン(ヒュンダイ)+6.9