全日本ラリー北海道:勝田が今季2勝目を獲得、スバルは4度目の1-2-3 – RALLYPLUS.NET ラリープラス
現地速報がすぐわかる! バックナンバーが読み放題。ラリプラLINE限定コンテンツ配信中

全日本ラリー北海道:勝田が今季2勝目を獲得、スバルは4度目の1-2-3

©RALLY PLUS

2018年全日本ラリー選手権第8戦「RALLY HOKKAIDO」は、9月16日(日曜日)に6カ所のスペシャルステージを走行し、スバルWRX STIの勝田範彦/石田裕一が今シーズン2勝目を獲得した。2位には新井敏弘/田中直哉、3位に鎌田卓麻/市野諮が入り、これで4戦連続してスバル勢が表彰台を独占している。

JN6クラスの注目は僅差に固まった上位4台の勝負の行方。首位の勝田を10.3秒差の新井、11.5秒差の鎌田、13.1秒差の奴田原が追う展開が予想されたが、この日は勝田と新井がSSベストタイムを獲り合う展開となった。勝田は舗装路セクションを走るSS11のニュー・ホンベツを含む2SSでベストタイムをマーク。新井は6SSのうち4SSを制して追撃するが、最終的には3.4秒およばず、勝田に軍配が上がることとなった。第3戦丹後以来の勝利となった勝田は「タフなラリーでした。特に今日は気の抜けない展開でしたね。勝因は……ドライバーかな(笑)。タイトル争いで首の皮がつながりました」と安堵の表情。2位の新井は「あと3.4秒足りなかったですね。でも、全体を見れば悪くなかったです。今日は、SS11の舗装セクションがすべてでした」とラリーを振り返った。

シトロエンDS3 R3-MAXを駆る川名賢/キャシー・デュロッソウと小濱勇希/馬場雄一の2台だけが生き残ったJN5クラス。前日の勢いそのままに川名はすべてのSSでベストタイムを刻み、今シーズン2勝目を獲得した。一方の小濱は無理せず完走狙いで2位フィニッシュ。川名は「勝てて良かったです。目標のポディウムも確保できましたし、今年2勝目で本当にうれしいです。コ・ドライバーとは久々に組みましたが、完璧な仕事をこなしてくれました。ばっちりでした」と笑顔でコメント。小濱は「今回、デイ1の午前中は気持ち良く走れたのですが、トラブルもあり、マシンを労って走りました。“上がってナンボ”のラリーだと実感しました。とにかく、しっかり完走して、チームにポイントを持ち帰れて良かったです」とコメント。

同じくサバイバルラリーとなったJN4クラスは、石田雅之/遠山裕美子(トヨタ86)が今季初優勝、2位には初表彰台の中村英一/大矢啓太(トヨタ86)、3位には山口貴利/山田真記子(ダイハツ・ブーン)が入った。石田は「去年のクルマと同じ86ですが、クラスも変えて、足も変えています。今回使っているダンパーが、ハイスピードで荒れた路面ですごく走りやすかった」と、手応えを語った。2位はTGRラリーチャレンジからのステップアップを果たしフル参戦する中村。「初表彰台です。前半は排気系のトラブルがありましたが、その後は自分のペースで走ることができました。このラリーは生き残ることが大切だと痛感しました」とコメント。3位の山口はマシントラブルで満身創痍。「ステアリングとギヤボックスにトラブルを抱え、ほとんどステアリングが切れない状態でなんとか戻ってきました」

JN3クラスは優勝候補筆頭の天野智之/井上由紀子(トヨタ・ヴィッツ)が姿を消すという波乱の展開。代わってトップに立った大倉聡/豊田耕司(トヨタ・ヴィッツCVT)が今シーズン初勝利を獲得した。2位には岡田孝一/多比羅二三男(マツダ・デミオ)、3位には石川昌平/竹藪英樹(トヨタ・ヴィッツ)が入っている。大倉は「CVTにとっても、チームにとっても初勝利です。今シーズン勝てるとは思っていなかったですし、しかもラリー北海道は特別なラリーですから、不思議な気分です。頑張って走れば、いいこともありますね」と語っている。

レグ1でトップに立っていた長﨑雅志/秋田典昭(トヨタ86)が最終SSのひとつ手前、SS14でリタイアを喫し、完走1台となったJN2クラス。トヨタ86の鎌野賢志/蔭山恵が生き残って前戦に引き続き2連勝を飾った。「最後までラリーは分かりませんね。北海道は生き残らないと、というのが第一なので、それができて良かったです。2連勝なんてしてしまって、怖いです(笑)」と、鎌野は笑顔でコメント。

古川寛/廣田幸子(スズキ・スイフトスポーツ)が圧倒的な速さを見せていたJN1クラスは、そのまま古川が走り切って今シーズン4勝目を飾った。2位には小川剛/佐々木裕一、3位には三苫和義/遠藤彰とホンダ・フィット勢が入っている。古川は「我慢のラリーでした。キツイですね。なんとか次戦の高山でも結果を残したいと思います。リタイアだけは絶対にダメです」と、次戦に向けての意気込みをコメントしている。

次戦は岐阜県高山市を中心に行われる第9戦「第46回 M.C.S.C.ラリー ハイランドマスターズ supported by Sammy」。5戦ぶりのターマックラリーではどのようなドラマが見られるのだろうか。日程は10月13日〜14日。モンデウス飛騨位山スノーパークをサービスパークとし、ひだ舟山スノーリゾートアルコピアにギャラリーSSを設ける予定となっている。

全日本ラリー選手権 ラリー北海道 JN6クラス 正式結果
1. 勝田範彦/石田裕一 スバルWRX STI 1:50:58.6
2. 新井敏弘/田中直哉 スバルWRX STI +3.4
3. 鎌田卓麻/市野 諮 スバルWRX STI +22.8
4. 奴田原文雄/佐藤忠宜 三菱ランサーエボリューションX +44.5
5. 堀田 信/河西晴雄 三菱ランサーエボリューションX +8:18.8
6. 徳尾慶太郎/石田一輝 三菱ランサーエボリューションX +9:07.7

9. 石田雅之/遠山裕美子 トヨタ86 +13:52.1
12. 大倉聡/豊田耕司 トヨタ・ヴィッツCVT +13:52.1
15. 古川寛/廣田幸子 スズキ・スイフトスポーツ +20:00.5
16. 鎌野賢志/蔭山恵 トヨタ86 +20:04.4



RALLY PLUS