WRCコミッションは、10月12日のワールドモータースポーツカウンシルでの承認に向けて、2019年1月1日から適用するWRC規定の変更案を提示した。
このドラフト案では、コスト削減を意図した変更がいくつか提案されている。まず、サービス中にマシンの作業を行うことができるメカニックの数については、3台で参戦するチームの場合で12人から9人に、2台で参戦するチームは8人から6人に削減。また、年間のテスト日数も55日から42日へと削減する。イベントの総ステージ走行距離は、現在の最大500km(もっとも、これまで最大限の設定がされた例はない)から、300−350kmの範囲に縮小している。
トヨタがテストを行えるエリアが拡大されたことで困惑が生じたことから、パーマネントテストサイトとして認められるエリアは、直径10kmの範囲に制限される。また、現在の、シーズンを通してのチーム毎の固定ナンバー制(Mスポーツが1、2、3、など)は終了。世界チャンピオンにNo.1が与えられる以外は、プライオリティ1ドライバーは自分自身で年間固定のカーナンバーを選べるようになる。
また、ラリーフィニッシュ時に次戦で使用するエンジンを交換することを狙った意図的なリタイアを制限するために、リタイアした際はシーズン中に使うためにシーリングされたエンジンを使うことに変更することが提案された。
最後に、R1カテゴリーは排気量毎のクラス分けを廃止し、1600ccまでのNAエンジン、または1067ccまでのターボエンジンとされる。その他、ポルトガルでのアクシデントを受けて、マシンはステージのスタート時点で4輪が常に回っていなければならない、という規定変更の即時適用が提案された。
(Martin Holmes)