世界ラリークロス選手権米国戦は9月30日、テキサス州オースチンにあるサーキットオブアメリカ(通称COTA)でファイナルが行われ、PSRXフォルクスワーゲン・スウェーデンのヨハン・クリストファーソンが優勝。2017年チャンピオンのクリストファーソンは、今戦でタイトル連覇を確定させた。
中間リザルトでは6番手だったクリストファーソンは、進出したセミファイナルを2番手フィニッシュ。この段階で選手権ポイント5を加算し、2018年のタイトル獲得を決めた。そしてファイナルでは、チームメイトのペター・ソルベルグをかわしてトップフィニッシュ。ソルベルグも2位に入り、PSRXフォルクスワーゲン・スウェーデンが1-2フィニッシュとクリストファーソンのタイトル防衛に華を添えた。
米国で初めて開催された世界ラリークロス戦には、1万8500人の観客が集まった。その中でまず会場を盛り上げたのは、ソルベルグだった。セミファイナルをトップ通過し、ファイナルはEKSアウディ・スポーツのマティアス・エクストロームとともにフロントローからスタート。エクストロームが、スタートで最も早く反応したドライバーに贈られるモンスターエナジー・スーパーチャージ賞を獲得した後そのままジョーカーラップに入る一方、最初のコーナーではソルベルグがリードを握った。
セカンドローからスタートしたクリストファーソンは最初のコーナーでエクストロームをパスし、先頭のソルベルグと後に続くEKSのアンドレアス・バックラッドを追う。ソルベルグはラップ2でジョーカーを選択したが、クリストファーソンよりも前でコースに戻ることに成功した。そしてバックラッドがラップ4でジョーカーラップに入ると再び首位に立つが、ラップ5でソルベルグがミスをした隙にクリストファーソンが首位に浮上。そのまま順位をキープして、今季9勝目を飾った。
「チームが最高のクルマを用意してくれたので、最初のプラクティスからとても力強さを感じていた」とクリストファーソン。
「Q1ではトラフィックにつかまってしまったので、今回はタイトルを決めることができないとも思った。Q3で強さが戻り、Q4でトップタイム。セミファイナルは、タイヤ戦略がうまく当たった。ファイナルではポディウムに乗ることが重要だったが、マティアスをパスし、そしてペターが本当にささやかなミスをしたので自分が勝つことができた。ペターとチームのみんなに、タイトル防衛を実現させてくれたことを感謝したい」
一方、1-2フィニッシュを決めたPSRXフォルクスワーゲン・スウェーデンは、チームズ選手権でのリードを広げている。
「とても接戦だった。ブレーキングでミスをしてしまい、万事休すだった。それでも、この週末の自分のパフォーマンスにはとても満足している」とソルベルグ。
「ヨハンを心から祝福したい。彼が自分のチームで世界チャンピオンになってくれて、本当にうれしい。彼が安定した強さを発揮しテクニカルトラブルもなかったのは、フォルクスワーゲンにとってもいいこと。自分としても、とても大きな意味を持つことだ。自分たちはかなりいい仕事ができていると思うので、次のレースではさらに強くなりたい」
アンドレアス・バックラッドが3位に入り、今季5度目のポディウムフィニッシュを飾った。チーム・プジョー・トタルのセバスチャン・ローブは4位でフィニッシュ。チームメイトのティミー・ハンセンは、ファイナルでエクストロームと接触したことで5秒のペナルティが与えられたため、エクストロームが5位に上がっている。
世界RX米国 ファイナル結果
1. J.クリストファーソン(フォルクスワーゲン・ポロ) 3:31.118
2. P.ソルベルグ(フォルクスワーゲン・ポロ) 3:31.718
3. A.バックラッド(アウディS1) 3:32.813
4. S.ローブ(プジョー208) 3:33.441
5. M.エクストローム(アウディS1) 3:39.187
6. T.ハンセン(プジョー208) 3:35.954