ラリーGB、ラリー終了後の各ドライバーからのコメント。金曜日のアクシデントで、ラリーの戦列からも選手権争いからも脱落したかと思われたセバスチャン・オジエは、優勝の可能性が見えてきた中で迎えた最終日、会心の走りでつかんだ5度目のGB勝利に満足のコメントを寄せた。
(カッコ内は順位の前日比)
[Mスポーツ・フォードWRT]
フォード・フィエスタWRC
■セバスチャン・オジエ/総合優勝(=)
「素晴らしい週末になったし、いろいろな感情がたくさん入り組んだ一戦だった。このラリーでの5回目の優勝を飾ることができて、本当に誇りに思う。どれほどチャレンジングで、道にとどまること、このコンディションでミスを避けるのが難しいことをよく知っているからね。金曜日はすごく厳しい滑り出しになり、もう終わったも同然と思ったが、そこから全てを尽くして戦いの舞台に戻った。ポディウムはまだ届く位置にあると分かっていたが、オットがトラブルに遭った時、優勝争いがビッグバトルになると思った。ヤリ‐マティは優勝を目指して気合いが入っており、とても速かったので、それに反応せざるを得なくなった。幸い、最後の3本は完璧な走りでラリーを終えられた。特にSS22は、自分ができる中ではほぼ完璧。ここで差をつけることができて、うれしいよ。選手権争いでも、いい方向で大きく前進できた。最終2戦はエキサイティングになるし、これまでにないほど緊張感が高まる。今は、スペインを楽しみにしている。いいパフォーマンスが出せると思うし、勝負がつくのはオーストラリアになるだろう。ファンのみんなは激戦が大好きだと思うし、自分もシーズンのフィナーレに向けて気持ちが高まっている」
■エルフィン・エバンス/総合20位(↑)
「今回は、自分たちに速さがあって優勝争いのできるパフォーマンスが出せることは分かっていたので、本当に残念なラリーになってしまった。金曜日にミスファイアでリタイアした後は、とにかくトラブルを一切出さないことに専念するしかなかった。それほどプッシュしていなかったのに驚くようなタイムを出せたこともあったが、今回のラリーから得られたものはあまりない。それでも、ステージにたくさんの観客が集まってくれたことは最高にうれしいし、スランディドノでのフィニッシュは素晴らしい雰囲気だったよ!」
[トヨタ・ガズーレーシングWRT]
トヨタ・ヤリスWRC
■ヤリ‐マティ・ラトバラ/総合2位(=)
「今日は素晴らしいバトルだったし、戦いを心から楽しめた。最初の2本はよかったが、最後のループではうまくいかなかった。たぶん、タイヤチョイスが原因だと思う。中古のソフトを使ったが、グラベルではあまり路面をかまなかった。マニュファクチャラーズ選手権の上ではチームにとって非常に重要なリザルト。自分にとっても、連続してポディウムに上がれたのは、すごくよかったよ」
■エサペッカ・ラッピ/総合3位(=)
「この結果には、かなり満足している。特にチームにとっては、重要なポイントだ。午前のループでは、力強いパフォーマンスが出せた。3位を守り切れたし、ベストタイムも出せたのはいつでもうれしいものだ。大差をつけてからは、マシンを安全にフィニッシュに持ち帰るだけだった」
■オィット・タナック/総合19位(↑)
「今日は自分の仕事に徹した。パワーステージでポイントを獲り、フィニッシュにたどり着いた。今日は、それが精いっぱい。まだ選手権争いには残っているが、自分たちには厳しい状況になった。楽ではないが最後まで挑み続ける」
[シトロエン・トタル・アブダビWRT]
シトロエンC3 WRC
■クレイグ・ブリーン/総合4位(=)
「自分の内容には満足している。午前は自分の精いっぱいを尽くしたが、純粋にライバル達の方が速かった。チームにとってリザルトを残すことが重要だった。ここからは、この流れを最後の2戦でも維持して、できる限りいい形でシーズンを終えることを目指していく。自分はターマックの方が少し得意なので、スペインはいつも楽しみにしているよ!」
■マッズ・オストベルグ/総合8位(↓)
「いくつか厳しいことはあったが、この週末はとてもいいステージだったし、ステージウインを1本、その他にも好タイムをたくさん出せた。決してあきらめないし、上位陣についていけるよう挑んでいく。今日は、少しアンラッキーがあったのは残念だった。マイナーなミスが大きな痛手となってしまった」
[ヒュンダイ・モータースポーツ]
ヒュンダイi20クーペ WRC
■ティエリー・ヌービル/総合5位(↑)
「今回は全てを出し尽くした。昨日のミスでポディウムのチャンスはなくなってしまったが、少しでも順位を取り戻せるようにハードにプッシュした。選手権は、まだまだ終わらない。ファンの立場からすれば、自分とセバスチャン、オットの戦いはエキサイティングになっている。これまでほどリードは大きくないが、ここ数戦で起きたことを気にしているわけにはいかない。気持ちを高めて、残り2戦で総合優勝を飾るために戦っていく」
■アンドレアス・ミケルセン/総合6位(=)
「土曜日はポジティブなパフォーマンスが出せたが、最終日の今日は再び苦戦を強いられた。いいステージにすることが本当に難しかった。昨日は具合が悪く、今日の準備のために動画を見ることができなかった。どの位置でマシンを走らせたらいいのか分からず、そのために危ない場面もあった。幸い、ラリーを走り切ることはできたが、このような順位ではダメ。残り2戦は強く戦えるイベントなので、しっかり集中しなくてはならない」
■ヘイデン・パッドン/総合7位(=)
「リザルトはあまり伴わなかったが、今回のラリーで得られたポジティブな要素もある。土曜日は、スプリットでベストを出したり、トップ3タイムもあった。基本的にマシンもドライブしやすかった。今日の午前は、信じられないほどスリッパリーだった。グリップを見極めることができず、ペースノートも合わなかった。2回目のループはよくなった。4位から8位までが15秒差しかなかったので、接戦だった。ここからは、自分たちの今季の最後のWRC戦となるオーストラリアに向けて準備を始める。絶対にいい形でシーズンを締めくくりたい」