RALLY CARS vol.22 NISSAN PULSAR/SUNNY GTI-R – RALLYPLUS.NET ラリープラス
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RALLY CARS vol.22 NISSAN PULSAR/SUNNY GTI-R

トリコロールカラーに彩られた野望と挫折

ランチア・デルタ、あるいはトヨタ・セリカ。時代の先端を行くライバルを追い落とすべく誕生したパルサー/サニーGTI-R。コンパクトなボディにパワフルなターボエンジンを載せ、最適な駆動力を生み出す電子制御4WDシステムを装備。さらに、登場一年前から入念な現地テストを繰り返し“ラリーの日産”復活の象徴となる─はずだった。しかし現実は理想どおりとはいかず苦しい戦いを強いられ、ついに撤退へと追い込まれる。参戦期間、わずか2年。なぜ日産は最適解をつかみ損ねたのか? 悲運のラリーカーが残した謎に迫る。

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※p46-47、1992年コートジボワールの写真クレジット記載に誤りがありました。正しくは以下の通りです。
誤「McKlein」

正「WRP」

読者の皆様、関係各位にご迷惑をお掛けしましたことをお詫びし、ここに訂正させて頂きます。

[Rally Cars Gallery] 小さな巨人

目標はもう、サファリだけではない。当時のグループA基準では最も小さなボディに渾身の4WDシステムを組み込み、狙ったのは世界制覇。時代のいたずらで志半ばで倒れたが、その遺構は神奈川県・座間の日産ヘリテージコレクションに眠っている

[PLAYBACK the Rally Scene 1991-1992] 太陽に向かって

コンパクトなボディにグループAの最適解である2ℓターボ+4WDメカニズムを搭載し、さらに最新の電子制御技術で武装したパルサーGTI-Rは、デビュー前の期待と裏腹に苦戦に喘ぎ、わずか2年でシーンから去っていった。その軌跡をたどる。

[Interview With Key Persons]
野口隆彌×篠田智博

電子制御4WDシステムを搭載するなど大いなる野望を抱いてスタートした日産のWRC復帰プロジェクト。WRCの頂点に君臨する気概をもって臨んだはずの計画は、わずか2年という短命に終わってしまったパルサーGTI-Rに足りなかったものとは──

NMEチーム代表 チャールズ・レイノルズ
日本と欧州、その距離の間で。

NMEのチーム代表として、デビュー直前に加入したチャールズ・レイノルズ。彼を待っていたのは、91年サファリに向けて山積みとなった難題の数々だった。限られた予算、経験のないタイヤ、日本と欧州の物理的な距離……獅子奮迅の努力で出帆に漕ぎ着けた日産のWRCプログラムだったが、92年4月、パルサーGTI-Rでの活動にはあえなくピリオドが打たれてしまう

絶たれた、上昇気流。
スティグ・ブロンクビスト

ブロンクビストがパルサーGTI-Rのステアリングを握ったのはわずか2シーズン。その間に刻んだ最高位は、地元スウェーデンでの3位表彰台である。四半世紀以上の時を経たいま、老兵は当時を懐かしむように微笑み「開発を続けていれば、必ずトップに加われる力を秘めていた」と、断言した。

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