元F1ドライバーで、2016年SUPER GT GT500クラスチャンピオンのヘイキ・コバライネンが、全日本ラリー選手権第10戦「新城ラリー2018」のJN4クラスにトヨタ86で参戦する。今回、株式会社アイセロがメインスポンサードする「RALLY TEAM AICELLO」からの参戦となり、マシンのプレパレーションはLUCKが行う。コ・ドライバーは以前の全日本参戦と同様に、北川紗衣とのコンビとなる。
ラリー参戦は2016年の新城ラリー以来、実に2年ぶり。レッキを終えたコバライネンは、久々のステージ走行に喜びを隠さない。
「ラリーに戻ってこられて本当に嬉しいよ。来週はSUPER GTのレースがあるけれど、上手くスケジュールが噛み合ってくれた感じだね。僕はいつだってもっとラリーを走りたいと思っていた。今回、勝田(範彦)さんに『新城を走らない?』と言われて、ふたつ返事でOKしたんだ」
2016年シーズン、彼がドライブしていたのは同じ86でも、R3仕様の「GT86 CS-R3」。今回は全日本選手権JN4クラス用に作られた86のステアリングを握る。
「クルマ自体に大きな違いはないよ。GT86はシーケンシャルシフトで今回はHパターンだけど、それも問題にならないと思う。テストはラリーウイークの火曜日に美浜サーキットで2時間ほど走った。フィーリングも良かったね」
マシンのパフォーマンス自体に問題ないと、笑顔を見せたコバライネンだが、ひとつだけ心配な事があると言う。
「実は競技車両で右ハンドルを乗るのは、今回が初めてなんだ。もちろんロードカーならば右ハンドルのクルマに乗ったことがあるけど、レーシングカーでも右ハンドルはない。特にツイスティなステージで左サイドをチェックするのがすごく難しいんだ。それがちょっと心配かな。とりあえずレッキでは事故らなかったよ(笑)」
今回の目標を「楽しむこと」と答えたコバライネン。最初のループはラリーでの勘を取り戻すことに徹するつもりだ。
「前回と同じステージもいくつかあるし、その時のペースノートを使うことができる。最初のループはとにかくクルマとタイヤのフィーリングを掴むことに集中するよ。次のループはフィーリングが良かったら、ペースを上げていくつもりなんだ。前回ラリーでドライブしてから、かなり時間が経ってるからね。目標は特に掲げていない。今回はとにかく楽しむこに徹する。でも、いい走りを見せたいし、ベストは尽くしたいね」