2018年シーズンのWRCもいよいよ最終局面。ドライバーズチャンピオンシップをかけて争うのは、ランキング首位のセバスチャン・オジエ(204点/Mスポーツ・フォード)、2番手のティエリー・ヌービル(201点/ヒュンダイ)、そして3番手のオィット・タナック(181点/トヨタ)の3人だ。
オーストラリア2日目までの順位はオジエが6番手、ヌービルが8番手、タナックが首位。このまま推移すればヌービルに対し3点のリードを持っているオジエが6度目のチャンピオンに輝く可能性が高い。
仮に現在の順位のままでフィニッシュしたと仮定し、ポイントを計算してみると
・オジエが6位……204点+8点=212点
・ヌービルが8位……201点+4点=205点
・タナックが1位……181点+25点=206点
となる。ヌービルとタナックはパワーステージで最大5点を加算してもオジエの212点には届かないため、順位に変動がない場合はオジエの戴冠はほぼ確定と言っていい。
仮にヌービルが7番手にポジションを上げた場合、201点に6点を加えた207点。これにパワーステージの5点を加えても最大212点となる。しかし点数でオジエに並んだとしても、勝利数(オジエ4勝、ヌービル3勝)でオジエに軍配が上がる格好だ。さらに、オジエがパワーステージで1点でも加算すれば同点に並ぶことも叶わない。
このような状況下でタナックが逆転チャンピオンを獲得するためには、オジエが9位以下(206点以下:パワーステージ含まず)でフィニッシュし、かつヌービルが7位以下(207点以下:パワーステージ含まず)という場合で、さらにタナックがパワーステージで5ポイントを獲得して優勝することが条件となる。この場合、オジエは最大でも210点(206点+4点)、ヌービルは最大でも211点(207点+4点)となり、勝利数でタナックに軍配が上がる計算だ。非常に厳しい状況ではあるが、最後の最後まで何が起きるか分からないのがラリー。最終日の戦いを楽しみに待ちたいところだ。