2019年のWRCからシトロエン・レーシングへの復帰が決まっているセバスチャン・オジエが先週、ポルトガル南部にあるアルモドバールのグラベルステージで行われたテストに参加した。オジエがテストしたマシンからは、アブダビのバナーが消えていた。
アブダビは、シトロエンへのスポンサードを更新しないことが明らかになった。このため、セバスチャン・ローブのWRC参戦への望みも絶望的に。マッズ・オストベルグは、シトロエンがサードカーをエントリーさせる可能性がなければ、2019年のWRC参戦契約は消滅する、と発表している。
シトロエンは、既に2019年のドライバーとしてオジエとエサペッカ・ラッピを発表しており、2019年のWRC参戦は2台体制に制限してのプランを確定した。チーム代表のピエール・ビュダールは、アブダビが「コミットの評価を休止することを決めた」と語った。
31歳のオストベルグの2018シーズンは、1戦のみの参戦しか確定していない状況から始まったが、最終的に8戦に参戦。5戦を欠場していながら、チーム最上位のシリーズ順位でシーズンを終えた。2012年のポルトガルでWRC勝利を飾っているオストベルグは、ここまで119戦に参戦し、ポディウムには18回上がっている。
彼は2014年、2015年、2018年と3シーズンに渡りシトロエンのワークスドライバーを務め、いずれのシーズンもチーム最上位の順位を収めている他、2016年はMスポーツから参戦した。
「今は、この状況が申し訳ないし、残念。チームのことを我が家のように感じていたし、みんなと働くことはハッピーだった。ラリードライバーとして引退するのは早過ぎるし、まだ納得していないとも感じている」とオストベルグ。
C3 WRCは、変化の激しい路面でのハンドリングが極めて繊細で、2018シーズンは苦戦のシーズンとなっていた。
Mスポーツは2019年のWRC参戦プランをまだ発表していないが、ヒュンダイ・モータースポーツもまた、ヘイデン・パッドンとダニ・ソルドの計画については、これからの発表となる。新設されるWRC2プロシリーズについての詳細は、今月のワールドモータースポーツカウンシルで発表されることが見込まれており、このシリーズがWRCでのドライバーの飽和状態を解決させることになるか、見通しが立ちそうだ。
シュコダ・モータースポーツは先週、ムラダ・ボレスラフで年末恒例のメディアカンファレンスを開催し、チームの新拠点社屋を発表した。しかし、2019年のプランについては、詳細が不明の部分がまだ多い。
主なニュースとしては、ワークスドライバーの人数が減り、ポンタス・ティデマンドは、オーレ・クリスチャン・ベイビー(予想されていた通り)と同様にチームを離脱。2019年のワークスドライバーは36歳のヤン・コペッキーと、18歳のカッレ・ロバンペラとなる。シュコダ・ファビアR5の新バージョンも発表されたが、スペックについてはまだ確定していないとしている。
(Martin Holmes)