フォーミュラ1ドライバーのバルテリ・ボッタスが、2019年フィンランドラリー選手権の開幕戦アークティック・ラップランド・ラリー(1月24‐26日)に、Mスポーツのフォード・フィエスタWRCで参戦することになった。このアークティックラリーは毎年、ゲストドライバーを迎えるのが恒例となっている。
同イベントは、2019シーズンのWRC開幕戦ラリーモンテカルロと会期が重なっているが、ボッタスのコ・ドライバーを務めるのは、WRCコミッションの副総裁のティモ・ラウティアイネン。2000年と2002年にマーカス・グロンホルムのコ・ドライバーとしてWRCタイトルを2回獲得している。
ボッタスがドライブするのは、2018年にセバスチャン・オジエがドライバーズタイトルを獲得したマシンと同じスペックのフィエスタWRC。
「ラリーの世界に足を踏み入れるのは、独特の機会。WRカーに関して経験がない自分にとっては、全く新しい分野でもある」とボッタス。
「それでも、レーシングドライバーとして、自分はどんなマシンでもドライブする時は全開で行くよ!」
コ・ドライバーを務めるラウティアイネンは、このアークティックラリーではグロンホルムと組んで1996〜1998年に3連覇を果たしているが、ラリー参戦はグロンホルムとスポット参戦した2010年のラリースウェーデン以来となる。
「バルテリはこれまでラリーでドライブしたことがなくペースノートのことは一切分からないので、大きなチャレンジになる」とラウティアイネンはwrc.comに語っている。
「彼にとって最大の試練は、ペースノートがどういったものかを理解することと、適した方法を選ぶことになるだろう。これから、オンボード動画を見ていろいろなドライバーの方法を参考にしていくが、一筋縄ではいかないと思う」
ふたりは、公道で一般車に乗りながらペースノートを作る練習をした後、ラリー直前にフィエスタで2日間のテストを行う予定だという。
アークティックラリーでこれまでゲスト参戦したフィンランド人F1ドライバーには、ケケ・ロズベルグ、ミカ・ハッキネン、ミカ・サロ、キミ・ライコネン、ヘイッキ・コバライネンらがいる。これは、フィンランドのASNであるAKKモータースポーツが、フライングフィン・コンセプトの名のもと、世界クラスのドライバーを育成することを目指したプロジェクトの一環で、今回のフィエスタは青と白のフライングフィンのロゴで彩られる。