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WRCモンテカルロ:開幕のナイトステージ2本を終えてオィット・タナックが首位発進

©Toyota Gazoo Racing WRC

2019年シーズンのWRC開幕戦ラリーモンテカルロは1月24日(木)、フランスのギャップで開幕。この日はセレモニアルスタートに続いて、近郊に設定されたナイトステージ2本の走行が行われ、フレンチアルプスに待ち受ける落とし穴を避け切ったトヨタのオィット・タナックが首位に立った。

2019年のWRC、最初にアタックする2本は、20.76km(SS1)と20.59km(SS2)を夜間に走行するという、トリッキーなステージ。雪とアイスが混ざった路面に、多くのドライバーがミシュランのスタッドタイヤをチョイスした。

タナックは、SS1でベストタイムを叩き出すと、見た目にはほぼドライとなったSS2でも3番手タイムでリードを維持。世界チャンピオンのセバスチャン・オジエを9.1秒先行し総合首位で滑り出した。さらに、ヒュンダイのティエリー・ヌービルがタナックに14.3秒差の3番手と、昨年は最終戦までドライバーズタイトルを争った3人がトップ3に並んだ。

「このラリーでは、どんなこともサプライズ。何を予想するのも難しい。スタートはトリッキーになると分かっていたから、タイヤは両方のステージをカバーできる安全策を選んだ。それでも、予想していたよりもスリッパリーでトリッキーな場所もあった」とタナック。

古巣のシトロエンに復帰し、C3 WRCでの初めての参戦に挑むオジエは、この2本をいずれもトップ3タイムでまとめ、この日の夜に賭けに出たヌービルを抑え切った。そのヌービルは、スタッドとスタッドなしのタイヤをミックスするチョイス。タイムをロスする危険もはらんでいたが、SS2ではスーパーソフトタイヤ4本を履くチョイスを残したことで、ドライの路面で大きなアドバンテージを握った。ヌービルはこのSS2で、オジエに11.0秒、タナックを12.5秒引き離すベストタイムを叩き出した。
「少しリスキーな選択だったかもしれないが、自分たちに入っていた情報によればいいチョイスになりそうだった。それでも届かなかった。2本目でもう少し取り戻せるかと思ったのだが」とヌービル。

Citroen


Hyundai Motorsport GmbH

オジエと同じくC3 WRCでの初ラリーとなったエサペッカ・ラッピがその後に続き、ヤリ‐マティ・ラトバラ、エルフィン・エバンスまでの3人は3秒差にひしめいている。

M-Sport

トヨタからWRCに復帰したクリス・ミークは、タナックとともに1−2での滑り出しを目指したが、SS2のフィニッシュ手前9km付近で右フロントタイヤをパンク。45秒をロスし、この日は7番手となった。その後を、ヒュンダイからの初参戦を迎えたセバスチャン・ローブ、チームメイトのアンドレアス・ミケルセン、Mスポーツ・フォードから初めてのWRカー参戦に挑むポンタス・ティデマンドが続いた。

Mスポーツ・フォードから、WRカーでのフル参戦初年を迎えたテーム・スニネンだったが、SS1の3km付近でスライドしてコースオフ。ディッチにはまり、デイリタイアを喫している。

25日の金曜日は、今大会最長の一日となる。ギャップの南西部に設定される3SSを2ループする設定で、総ステージ距離は125.12km。日中サービスはギャップに設定される。

SS3は1月25日(金)9時11分(日本時間午後5時11分)スタート。

WRCモンテカルロ SS2後暫定結果
1. O.タナック(トヨタ・ヤリスWRC) 26:33.0
2. S.オジエ(シトロエンC3 WRC) +9.1
3. T.ヌービル(ヒュンダイi20クーペWRC) +14.3
4. E.ラッピ(シトロエンC3 WRC) +45.2
5. J-M.ラトバラ(トヨタ・ヤリスWRC) +46.4
6. E.エバンス(フォード・フィエスタWRC) +48.2
7. K.ミーク(トヨタ・ヤリスWRC) +53.8
8. S.ローブ(ヒュンダイi20クーペWRC) +55.2
9. A.ミケルセン(ヒュンダイi20クーペWRC) +59.6
10. P.ティデマンド(フォード・フィエスタWRC) +1:41.1

21.勝田貴元(フォード・フィエスタR5) +4:14.9



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