ラリーモンテカルロ、デイ3終了後の各ドライバーからのコメント(抜粋)。地元出身の王者セバスチャン・オジエを相手に激しい首位争いを展開している、昨年のドライバーズ選手権2位のティエリー・ヌービル。強敵相手に好戦している自分を讃え、最終日に向けて自分を鼓舞するように語った。(カッコ内は順位の前日比)
[シトロエン・トタルWRT]
シトロエンC3 WRC
■セバスチャン・オジエ/総合首位(=)
「今日の内容には満足。今日も、ドライの時にプッシュをすることと、凍って滑りやすい時に慎重になることの間で、適切なバランスを取らなくてはならなかったからね。でも、まだ先は長い。最終日はすごく接戦になると予想しているが、たぶんコンディションはそれほどトリッキーにはならないと思う。チュリニ峠の頂上では、いつも何かサプライズはあるけどね。C3 WRCは、こうした道ではコンペティティブなマシンであることを証明できているので、明日のステージもうまくやれると期待を高めているよ。もちろん、このラリーを勝ちに行く。自分にとって、大きな意味を持つからね」
■エサペッカ・ラッピ/SS9でラリーリタイア
「エンジンターミナルにトラブルが発生したので残念だが、これもラリーというもの。スウェーデンでは、もう少し運が巡ってくることを願っているよ。いずれにしても、2日間のテストを大いに活用していこうと思うので、しっかり準備をしてスウェーデンの高速ステージで戦う準備を整える。大好きなラリーだからね」
[ヒュンダイ・モータースポーツ]
ヒュンダイi20クーペ WRC
■ティエリー・ヌービル/総合2位(=)
「全体としていい一日になったし、まだゲームは続いている。4本でオジエに対して2.3秒のロスなので、そう悪くはない。このステージでどんなリズムがベストなのかを判断するのは、難しい。もっと速く行ける場所もあったことは分かった。特に午前はね。でも、プッシュし過ぎるとミスもしやすい。リスクは一切負いたくなかったが、同時にオジエにプレッシャーをかけ続けなくてはならなかった。彼にとって地元のラリーなので、地域のことをよく知っている。もちろん、明日は優勝を狙っていくが、同時にクレバーになって大きな視野で物事を考えなくてはならない」
■セバスチャン・ローブ/総合3位(↑)
「今日はヤリ‐マティといいバトルになった。彼が前に出たら自分が抜き返し、4本の中で常に順位が入れ替わった。楽しいよ。午前中はセッティングにあまりいい感触がなかったので、日中サービスで調整してフィーリングがよくなった。今日はトヨタ勢がいいペースを見せていたので、3位争いはタフになると思う。日曜日はいずれにしてもポディウムのためにプッシュできるところはするが、それで維持できるかは終わってみなくては分からない。明日はドライのターマックが多いことを祈るよ。そうすれば、終盤のステージでスリックを履けるからね!」
■アンドレアス・ミケルセン/SS9でラリーリタイア
「本当に残念だが、ポジティブな点もある。滑り出しはとてもよかったし、マシンのフィーリングも素晴らしかった。残念ながら、今日最初のステージの終盤、右コーナーでリヤのグリップを失い、左リヤタイヤにダメージを負ってしまった。これでゲームオーバー。目指していたリザルトにはならなかった。本当に申し訳なく思う。今は、前だけを見たい。ペースは出ていたしポディウム争いにも絡んでいたので、この勢いをスウェーデンにつなげたい」
[トヨタ・ガズーレーシングWRT]
トヨタ・ヤリスWRC
■ヤリ‐マティ・ラトバラ/総合4位(=)
「セバスチャン・ローブとの3位争いを大いに楽しんだ。最初は彼が前にいて、その後自分が抜かし、最後はまたローブが前に出たが、タイム差はわずかだ。ローブを抑え続けられると思ったが、路面コンディションが複雑な状態になった時に、自分には強さが足りなかったかもしれない。明日はコンディションがドライになりそうだが、自分はドライ路面でのテストが多かったので、マシンにも自信を持っている。状況が自分たちの流れになってくれば、明日はきっとモンテカルロの表彰台に立てるだろう」
■オィット・タナック/総合5位(↑)
「今日はいい1日で、トラブルはなかった。午後はタイムを詰めようと、他のドライバーとは違うタイヤ選択にした。結果的に少しだけタイムを詰めることができたが、こうしたトライの積み重ねが重要。チャレンジは成功したと言える。他と違うことを試すべきだとアドバイスしてくれた、自分のセーフティクルーに感謝している。マシンの調子もとてもよく、自信が持てた。自分の前に立っている2人のタイム差を約1分縮めることができたので、明日も最後まで攻め続ける」
■クリス・ミーク/総合6位(↑)
「トリッキーな路面コンディションだったが、心から楽しめた。ヤリスWRCは、とても自然に、自分の思い通りに運転できるので、自信も高まってきた。今日は、オィットに近いタイムも出せた。30km超の、雪道とアイスバーンが点在する滑りやすいステージでも僅差だったので、とてもうれしかった。マシンについて学ばなくてはならないことはまだあるが、自然に慣れてくればその先のことに期待が持てる。パワーステージでは全力を出し、自分の力を試してみたい」
[Mスポーツ・フォードWRT]
フォード・フィエスタWRC
■テーム・スニネン/総合14位(↑)
「今日はいい一日で、ミスは一切なかった。午前中はいいペースが出せたが、午後は慎重になり過ぎた。スタッドのことを気にかけることに集中していたが、氷の層は薄くて、スタッドでグリップを高めることはできなかった。でも、今日の内容や、週末を通しての自分のペースの成長には満足していいと思う」
■ポンタス・ティデマンド/総合24位(↑)
「今日はトリッキーなコンディションもあったので、走り切ることができてうれしい。最初のステージでは、6km辺りの地点でスローパンクがあり、スペアが1本しかなかったので、その後はかなり慎重に行った。このコンディションでは、すごくミスをしやすいので、午後も安全策で行った。マシンを学ぶにはもう少し時間がかかるし、明日さらに経験を積み続けることが重要だ」
■エルフィン・エバンス/SS10でラリーリタイア
「今日最初のステージはうまく滑り出せたが、パンクがあったのがかなり不運だった。みんながカットしていたコーナーでカットしたら、リヤがパンクした。起きたことはこれだけだったので、走行を続ける判断をした。その時点では適切だったと思う。そうしたら、次のSS10の左コーナー、何年も走っている場所で、いつも通りにアプローチしたが、突然グリップレベルが下がった。たぶん、ブラックアイスがあったのだと思う。他にも何台かそこでつかまったが、彼らは自分たちよりもラッキーだった。深いバンクで、アウト側に林があった。マシンはそこに突っ込み、そこで今回のラリーは終わってしまった。誰もが最高の流れをつくるためにこのラリーに臨んでおり、こういった形で一年を始めるのはもちろん計画にはなかったこと。今は、次のイベントに完全集中していきたい」