全日本ラリー選手権第1戦「RALLY of TSUMAGOI」は、2月3日(日)の午前中の走行を終えて、初日から首位に立っている鎌田卓麻/鈴木裕(スバルWRX STI)が、2番手の新井敏弘/田中直哉(スバルWRX STI)を26.2秒差に抑え、このラリー2年連続優勝に向けて安定した走りを見せている。鎌田から59.4秒差の3番手には、勝田範彦/石田裕一(スバルWRX STI)がつけている。
一方、日本スーパーラリーシリーズ(JSR)は、SS14、SS15で連続ベストタイムを奪取した青山康/竹下紀子(スバルWRX STI)が逆転に成功し、現在首位に立っている。2番手の黒岩満好/高橋巧(三菱ランサーエボリューションIX)との差は僅かに0.5秒という接戦で、残るSSは3本となっている。
各クラス上位選手のコメントは次のとおり。
JSR 首位
青山 康
「これ以上頑張ってしまうと、コースアウトの危険がありました。もう一段階のスピードを狙って、スパイクタイヤをチョイスしてみました。最初のSSはハイスピードだったので、ドライバー側が切り替えられるか心配でした。2本目はツイスティでアイシーだったので、スパイクで悪くない走りができたと思います。午後はタイヤをどうしようか、サービスで考えようと思っています」
JSR 2位
黒岩満好
「アイスバーンが残っていて、上の方が気温が上がっていないので、午後も同じ状況か、もしくはアイスバーンに水が乗ったコンディションになるんじゃないでしょうか。台数が走っているので、どんな状況になるかですね」
JSR 3位
マイケル・ヤング
「SS13は良かったよ。スノーバンクもなくて、悪くない走りができた。SS14はスタートから2kmくらいでスピンしてしまった。スノーバンクにヒットしてしまったんだ。SS14とSS15はかなり氷が磨かれた状態で、チャレンジングなステージだった」
JN1 首位
鎌田卓麻
「かなりいい感じで後ろを引き離すことができました。マシンが本当に良くて、リスクを冒さずに走っているのに、タイムが出ています。すごくいいフィーリングです。無理をしていないんです。このままあえて抑えることをせずに、このままのペースでいきます。SS13は雪がないと思っていたら、ほぼスノーでした。あとは、予想通りのコンディションでしたね」
JN1 2位
新井敏弘
「SS13で1カ所、かなり危ないコーナーがありました。世界中のステージで、あそこが一番怖いと思います。5速150km/hくらいの下り左コーナーで、スノーバンクがほとんどなくて、ガードレールの先が畑の場所。ブレーキ踏んだ瞬間に、ロックして、内側を引っ掛けながらコーナーリングして、車内で『危ない!』って言ったのは初めてかもしれない(笑)。それ以外は、ちょっと抑えすぎてしまったかもしれないですね。午後はあまり無理をせずにこのポジションをキープします」
JN1 3位
勝田範彦
「SS14のスタートから500mくらいの箇所で、突っ込んでしまいました。これで20秒くらい脱出に時間がかかってしまいました。路面は本当に難しかったです。ブレーキをかけているのに、トラクションが掛からないので、ビビりモードになってしまいました。午後はペースを崩さないように走ります」
JN2 首位
眞貝知志
「トリッキーでした。SS13はチェーンを使わずに走ったのですが、かなりリスキーで怖かったです。SS14ではスタック車両が止まっているところで、僕も避けるためにスピンしてしまいました。とにかくノーリスクで走りました。午後はもっと落として、安全に行きます」
JN3 首位
筒井克彦
「しっかりギャップもあるので、マージンを使いながら、ゆっくりステディに走りました。SS15はかなり荒れていて、上るのも大変でした。今シーズンは、現在作っているトヨタ86でほぼ全戦に出るつもりです」
JN4 首位
山口貴利
「クルマは無事ですが、SS14での連続スピンがありました。それ以外は雪の感触も確かめながら、いい走りができていたと思います。午後もこのままのペースで行きます」
JN5 首位
天野智之
「SS13で100km/hオーバーでスノーバンクに接触してしまって、その勢いでスピンしてしまいました。その時にガードを曲げたりして、バンパーの中に雪が入るようになってしまいました。その次のステージもザクザクのコンディションだったので、かなりバンパー内に雪が詰まってしまいました。スタック車両が止まっているのにびっくりして、そこでもスピンをしてしまいました。SS15でけっこう攻めていたら、バンパーがもげてしまいました。オーバーヒートの症状が出てしまって、SS15は途中でペースを落としました」
JN6 首位
大倉 聡
「タイヤをラリースタッドレスにして走ってみました。あまり攻めていませんが、色々と試してみました。かなりスリッパリーなコンディションで、CVTのモードを変えながら走っています。色々と改善内容も見えてきています。CVTはステージ走行中に変えられるようになっています。レバーが使えない状態になっているので、ステアリングの近くにモードを変更できるスイッチがあるといいですね。そうすれば、フレキシブルに路面の状況をみながら、変更しながら走れるようになるでしょうね」