WRC第2戦スウェーデンは競技2日目のSS8までを終え、Mスポーツ・フォードのテーム・スニネンが総合首位。2番手には2秒差でトヨタのオィット・タナック、3番手には17.8秒差でヒュンダイのアンドレアス・ミケルセンというトップ3となっている。
この日行われたのはSS2〜SS8までの7SS、138.04km。3つのSSを2回ずつ走行し、サービスパーク近郊のスペクテイタステージで終える構成だ。スウェーデンの隣国、ノルウェーが主な舞台となる。気温は高く、午後になると路面コンディションが悪化。スタッドによって氷が削られ、グラベルが顔を出すような状態での戦いとなった。
まずオープニングのSS2ではトヨタのタナックがベストタイムをマーク。総合4番手から一気に首位に立ち、ラリーをリードしていく。SS3はスニネンが制し、総合首位タナックの3.5秒後方、総合2番手に浮上する。SS4では再びタナックが一番時計をたたき出し、スニネンとの差を5.5秒にまで拡大している。このSS4ではラトバラが2番時計をマークして総合3番手に浮上してきた。トヨタ・ヤリスWRCでスポット参戦のマーカス・グロンホルムはこのSS4でコースアウトを喫し、デイリタイアとなっている。サービスを挟んだSS5では気温が6度まで上昇しており、グラベルが顔を出す状態に。ここでタイムが伸びず総合3番手に後退したタナックを尻目に、SS2番手タイムをマークしたラトバラが総合首位に浮上する。ラトバラとスニネンは1.8秒、スニネンとタナックは1.9秒という僅差でトップ3が並ぶこととなった。また、このSSでは総合4番手につけていたヒュンダイのティエリー・ヌービルがスピン、大きくタイムロスを喫して総合6番手にドロップしている。
続くSS6ではスニネンが渾身のベストタイムをマークしてラトバラを逆転、わずかにアタマひとつ抜け出すことに成功する。ここで総合2番手ラトバラとの差は5.7秒に拡大した。このSSでは総合7番手のセバスチャン・オジエ(シトロエン)がスノーバンクにスタックしてデイリタイア。オジエは競技3日目に再出走予定だ。SS7ではラトバラが2番時計をマークし、スニネンとの差をわずかに詰めることに成功した。ところがラトバラは、この日最後のSS8でなんとコースアウト。脱出に20分以上を要してしまい、デイリタイアを選択した。首位のスニネンもランプポッドが外れかけて視界を塞いでしまうというトラブルに見舞われペースを上げられず。SS3番手タイムをマークしたタナックが2.0秒差でスニネンに迫っている。
タナックと総合3番手ミケルセンとの差は15.8秒とやや開いており、スニネンとタナックの争いが3日目以降の焦点となりそうだ。後続は総合4番手にMスポーツ・フォードのエルフィン・エバンス、5番手にはシトロエンのエサペッカ・ラッピ、6番手にはヒュンダイのセバスチャン・ローブと続いている。WRC2の勝田貴元(フォード・フィエスタR5)は総合19番手、クラス8番手につけている。
競技3日目はSS9〜SS16の8SS。3つのSSを2度ずつ走行し、競馬場のスーパーSSとトースビーのスペクテイタステージを行う構成となっている。SS9は日本時間2月16日の15時44分スタート。
WRCスウェーデン SS8終了後暫定結果
1. T.スニネン(フォード・フィエスタWRC) 1:11:05.3
2. O.タナック(トヨタ・ヤリスWRC) +2.0
3. A.ミケルセン(ヒュンダイi20クーペWRC) +17.8
4. E.エバンス(フォード・フィエスタWRC) +28.6
5. E.ラッピ(シトロエンC3 WRC) +42.0
6. S.ローブ(ヒュンダイi20クーペWRC) +48.8
7. T.ヌービル(ヒュンダイi20クーペWRC) +52.7
8. K.ミーク(トヨタ・ヤリスWRC) +53.1
9. P.ティデマンド(フォード・フィエスタWRC) +1:24.4
10. O-C.ベイビー(フォルクスワーゲン・ポロGTI R5) +2:39.7