APRC 第3戦インターナショナル・ラリーオブクイーンズランドが5月25-27日、オーストラリアクイーンズランド州のサンシャインコーストで開催され、チームMRFのクリス・アトキンソン(シュコダファビアS2000)が優勝。チームMRFは開幕3連勝を決めた。
第3戦の舞台は、オーストラリア東海岸のリゾート、サンシャインコースト。ダイナミックなオーバークレストとルーズグラベル、毎年のようにドラマが起こるウォータースプラッシュが特徴だが、今季はスタート直前まで雨が降り、ステージにはところどころにウェットが残る一方で、競技2日目は完全ドライという難しいコンディションとなった。ラリーは計231.89km・19本のステージが設定された。
今季からシュコダファビアS2000にマシンをスイッチして以来、開幕2連勝と絶好調のチームMRF。エースドライバー、クリス・アトキンソンにとってこのクイーンズランドは、地元イベントでありながらここ2年、首位走行中にリタイアという展開が続く鬼門。投入以来、絶妙な安定感を見せているファビアS2000で、待望の地元勝利と共に副次のパシフィックカップも決めたいところだ。
一方、タイトル争いでの最大のライバル、プロトンモータースポーツ勢は、前戦で昨年王者のアリスター・マクレー、JWRC二冠のパーガンナー・アンダーソン(プロトンサトリアネオS2000)がいずれもリタイアに沈むという、苦しい状況。タイトル争いの面でも、重要な局面を迎えた。
ラリーは初日から波乱の展開で、アトキンソンのチームメイト、ガウラブ・ギルは序盤首位に立っていたが、ワイヤー破損によりエンジンにダメージを負い、最初の日中サービスでデイ撤退。マクレーはリアサスペンションとエンジンのミスファイア、アンダーソンがエンジンバルブと燃料ホースの不調でそれぞれタイムをロスを喫する。
一方でアトキンソンは、SS4でギルをかわして首位に立つと、2日間をトラブルフリーで走破。最終的に4分近くの大差をつけて今季2勝目を待望の地元優勝で飾り、パシフィックカップでも2連覇を決めた。
今回はジュニアカップで、番場彬とマイケル・ヤング(いずれもプロトンサトリアネオ)が熾烈な首位争いを展開した。初日はヤングに10秒差をつけて番場が制したが、初戦で勝利を飾っているヤングが渾身のアタックで巻き返し、今季2勝目をマーク。
番場は惜しくも2位となったが、APRC総合順位では5位、2WDカップ首位に入る健闘を見せた。