今週開幕する今季WRC最初のグラベル戦、ラリーメキシコではさらにペースアップを狙うMスポーツ・フォード。前戦ラリースウェーデンでは、ステージウインを5本奪取するなどポテンシャルを見せた。若手のテーム・スニネンは自身初めて、ラリーをリードする経験もしており、チームはメキシコのダスティな山岳路でもその力量を発揮することを目指す。
メキシコに向けては、バルセロナ北部で2日間テストを行ったほか、気象再現室でも2日間を作業に費やし、高地や暑さの中でパフォーマンスを最大限に発揮させるためにエンジンマッピングの調整を行った。
メキシコでは過去2回、4位に入っているエバンスは、今年もトップ争いを目指す。
「ラリーメキシコはいつも楽しめているし、好リザルトも残している」とエバンス。
「ポディウム目前に迫ったことも2回あるので、今回もトップリザルトを目指す。チームはスウェーデンでいい速さを見せているので、メキシコでもこの勢いを続けていきたい。初日は走行順がいいので、最大限に活用しなくてはならない」
一方、スニネンは今回が3度目のメキシコ参戦。2016年は総合9位、WRC2部門で優勝を飾っている。スウェーデンでは序盤、ラリー首位にも立っており、今回もポテンシャルを発揮することに貪欲だ。
「メキシコは、スウェーデンとは全く違うイベントだが、同じように好パフォーマンスを見せたい」とスニネン。
「スペインでのテストは、気温はメキシコのようではなかったが、高地グラベルの感覚をつかむいい機会になった。フィーリングはとてもよかったが、ライバルの様子は競技が始まらないと分からない。スウェーデンの前も同じような感じだったが、実戦でのペースはよかったし、トップリザルトに挑める速さも出せていた。今回、上位陣に挑めるかどうかは分からないが、必死でがんばっている。走行順は遅いが、ラインに石が散乱していることもあるので、常に好条件であるとは言えない。自分の鍵となるのは、丁寧な走りで、速さと安定感を両立させることだ」