WRCメキシコ:オジエ「ホッとしたとは言えない」イベント後記者会見 – RALLYPLUS.NET ラリープラス
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WRCメキシコ:オジエ「ホッとしたとは言えない」イベント後記者会見

©Red Bull

WRCメキシコのフィニッシュ後に行われたイベントカンファレンスの内容(抜粋)をお届けする。今季2勝目をパワーステージ勝利で完勝したシトロエンのセバスチャン・オジエ。前戦スウェーデンでの不振からドライバーズ選手権では2番手に返り咲いたが、先の長いシーズンの激闘を前に安堵できる余裕はないようだ。

●WRCポストイベントカンファレンス出席者

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1位:セバスチャン・オジエ=SO(シトロエン・トタルWRT)
1位:ジュリアン・イングラシア=JI(シトロエン・トタルWRT)
2位:オィット・タナック=OT(トヨタ・ガズーレーシングWRT)
2位:マルティン・ヤルベオヤ=MJ(トヨタ・ガズーレーシングWRT)
3位:エルフィン・エバンス=EE(Mスポーツ・フォードWRT)
3位:スコット・マーティン=SM(Mスポーツ・フォードWRT)
ピエール・ビュダール=PB(シトロエン・トタルWRTチーム代表)

Q:セバスチャン・オジエ、5度目のラリーメキシコ勝利、おめでとう。シトロエンからの参戦でここを勝つのは初めてだ。この勝利を得るのは、どれくらい大変だったか。
SO:とてもチャレンジングな週末だったし、間違いなく簡単ではなかった。WRCのトレンドになりつつあるね。コンディションが楽になることは決してないし、昨年よりもチャレンジングになっている。だからトラブルに見舞われたドライバーも、リタイアも多かった。自分たちにもトラブルはあった。パンクが2回あったし、テクニカル面でも小さなトラブルがあった。戦うのは簡単ではなかった。でも、ここで5度目の勝利と30ポイントを手に入れた。

Q:自分自身のミスはほとんどなかったが、スーパーSSでは、あるトラブルに気を取られていたと語っていた。あれは何だったのか。
SO:昨日の午後から、何となく始まっていたトラブルだった。今日の間に悪化した。昨晩、サービスに入った時は大丈夫だった。マシンはドライブするのが難しかった。このミスは、自分にも落ち度がある。ブレーキに関して気楽に考え過ぎていた。唯一のマイナートラブルだったし、タイムロスも数秒だった。

Q:勝利に加えパワーステージでマキシマムポイントも獲り、選手権争いでは2番手につけ、オィット・タナックとの差はわずか4ポイントだ! スウェーデンのことがあったので、かなりホッとしたのでは。
SO:常にリスクは抱えている。パワーステージではトップ3タイムを出せるパッケージになっているという手応えがあったし、それが目標だった。ベストタイムは、おまけだね。これで、スウェーデンのことを忘れることができる。ホッとしたとは言えない。シーズンの序盤だったので心配はしていなかったが、ギャップは大き過ぎないほうがいい。今回の目標は勝つことだったが、それを果たすことができた。

Q:メキシコは、2008年、JWRCで鮮烈デビューを果たした場所だが、これでイベント5勝目。ジュリアン・イングラシア、なぜこのイベントで強いのだと思うか。
JI:メキシコの人たちと、とても仲がいい。だぶん、メキシコのパスポートも取れちゃうんじゃないかな。セブは、ここではいつもなぜか相性がいい。メキシコやポルトガルでは、テクニカルなステージを走ることや正確にノートを作ることがうまい。自分たちには経験があるし、どのように攻略すればいいかを心得ている。金曜日は全てをうまくやりこなさなくてはならなかった。そうでなければ、3倍苦労するからね。金曜日の順位が悪いと、土曜日にチャンスはない。いいマシンといいテストを与えてくれたチームに感謝しなくてはならない。今シーズンはアイス、ターマック、グラベルと走ってきたが、自分たちはまだ学んでいるところ。シーズン序盤で2勝をマークできたのは、上々の滑り出しだ。

Q:オィット・タナック、今回は選手権リーダーということで初日は走行順が先頭だったが、総合2位を獲得した。メキシコでの初ポディウムだ。金曜日の時点で、ポディウムは可能だと考えていたか。
OT:そうだね、この順番で走るためにずっとがんばってきたので、文句は言えないよ。マシンのフィーリングはよかったし、全てうまく回っていた。いいタイムを出すのは難しかったし、手こずってもいた。セブは金曜日、とても強かった。それでもタフな一日だった。あの日を終えた時点で、エサペッカ・ラッピに一歩届かなかったのはすごく残念だった。でも、全力を尽くした。

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Q:最終日の午前のアタックについては。
OT:まず、エルフィン(エバンス)はラリーを通して安定していたし、常にトップタイムをマークしていたことを言いたい。土曜日の日中サービスで自分たちは20秒遅れていたが、その差を埋めるチャンスは1カ所しかなかった。土曜日を終えた時点で20秒差がついていたら、最終日に逆転するチャンスはなかっただろう。でも、それまでに差を取り戻し、今日の朝はタイヤ戦略も当たった。全体としては、全開では攻めていなかった。最終日の午前はクリーンな走りでギャップを広げた。パワーステージでは、序盤に左タイヤがパンクした。エルフィンがどれだけ速かったか分からなかったので、少しプレッシャーに感じた。残念ながら、パワーステージポイントは獲れなかった。

Q:マルティン・ヤルベオヤ、メキシコは人にもマシンにも多くの試練を与える。自分にとって、今回最も大きな試練は何だったか。
MJ:土曜日のいい走行順を得るためには金曜日に速くなくてはならないことは、分かっていた。土曜日は走行順が4番手だった。あまり、いい順番ではなかった。セブたちの方がよかった。自分たちは努力していたし、まずまずのイベントになった。パワーステージでのパンクはよくなかったね。エンジニアたちは、自分たちのマシンにはトラブルは起きないと、かなり自信を持っていた(ラトバラ車はオルタネーターにトラブル)。最終的には、トラブルは何もなかった。

Toyota Gazoo Racing WRC


Q:エルフィン・エバンス、今シーズン初、ラリーメキシコでも初のポディウムだ。オィット・タナックとの激戦の末の総合3位。週末は本当に強かったが、イベントを終えて今の気分は。
EE:正直、少し残念だ。土曜日の午後は完璧な内容ではなかった。オタテで苦戦し、そこではオィットが速かった。これで差を詰められ、2位に逆転された。最終日の午前、彼はタイヤ戦略がよく、これで彼の状況はよくなった。自分たちはミディアムタイヤで苦戦した。それでも、高ポイントを獲得できたことはよかった。最終日は、ステージが始まる時間が早かったし、1本目は使っていない区間がたくさんあったことを考慮していたのだと思う。それに、それでもエルショコラテはかなりスリッパリーだった。予想より石が多く摩耗が激しくて、タイヤに厳しかった。パワーステージは厳しくなると分かった。

M-Sport


Q:最終日は2位で迎えたが、タナックは必死にアタックしてきた。最終日のステージでは背負うものも大きかったのでは。
EE:昨年は自分たちには最高の年とは言えなかったが、いい速さを出していたこともあった。モンテは理想的ではなかったがその後はよくなり、スウェーデンはいい流れになってきたものの思うようなリザルトは出せなかった。速さはよかったし、それがここでも出た。自分たちのマシンはターマックが得意だし、コルシカでは走行順もよくなる。フィーリングはいいよ。昨年のスペインでのターマックのような感じだ。

Q:2011年以来のラリーメキシコ参戦だったが、ポディウムフィニッシュを飾った。厳しいバトルの末に、素晴らしいリザルトだ。
SM:本当にハッピーだよ。好きなラリーは何かと何度も聞かれたが、ここはその一つだ。特別なラリーだよ。チームともエルフィンとも、うまくやれている。この週末を楽しんだ。1、2本のステージで少しロスをしたが、それ以外は堅実に走り抜けた。コ・ドライバーにとっても、厳しいラリーの一つだ。だからこそ、自分のお気に入りリストに入っているのだけどね。標高も気温も高いし、レオンは渋滞、観客は手強いしラリーの活気は最高だ。このコンビでポディウムに上がるのは初めて。これまでにもここで結果は残しているが、8年ぶりなので年を感じたよ。

Q:ピエール、シトロエンにとって8度目のラリーメキシコ勝利、セバスチャンは5勝目だ。シトロエンは、このイベントと相性がいい。これでマニュファクチャラーズ選手権でも2番手に上がった。
PB:愛されているイベントに来るのは、もちろんいつもハッピーだ。シトロエンとラリーメキシコは、仲間のようなものかもしれない。特に、とても優れたドライバー達がいればね。自分たちは通常、ここで強いし、セブとジュリアンもいい仕事をしてくれたので、このようなリザルトは期待していた。簡単ではないが、うまくやり遂げた。言う通り、今回はマキシマムポイントを獲得してマニュファクチャラーズ選手権でも2番手に上がった。この順位につけるのは久しぶりだ。2台体制でもドライバーが2人いれば、それができることを示せていると思う。

Q:エサペッカ・ラッピについては、次のラリーで大きな期待ができるか。
PB:エサペッカは、今回いいペースを見せた。一つだけの小さなミスが大きく響いてしまった。マシンは、かなりドライブしやすそうだ。彼がそう語ってくれた。最終日も走行順は1番手だったが、スプリットはよかったしパワーステージでの結果もかなりよかった。とても期待できると思う。彼にはペースも才能もある。



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