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全日本ラリー新城:TGR Vitz GRMN Rallyが今季2勝目

©TOYOTA

3月15(金)~17日(日)にかけて、2019年シーズンの全日本ラリー選手権(JRC)第2戦「新城ラリー2019 Supported by AICELLO」が愛知県新城市を拠点として行われ、TOYOTA GAZOO Racingの眞貝知志/安藤裕一組(TGR Vitz GRMN Rally)が前戦に引き続きJN2クラス優勝を達成した。

モータースポーツの厳しい環境の下で「人を鍛え、クルマを鍛える」ことを目的として、2015年から全日本ラリー選手権に参戦するTOYOTA GAZOO Racing。開幕戦として行われた「Rally of Tsumagoi」では、変化を続ける路面コンディションのなかで安定したタイムを刻み、クラス優勝を達成した。第2戦は、秋から春に開催時期を変更した新城ラリーとなる。参戦車両のTGR Vitz GRMN Rallyは、サスペンションセッティングの調整や車両重量配分の改善を施され、今季初のターマック(舗装路)ラリーに臨んだ。

TGR Vitz GRMN Rallyが参戦するJN2クラスには、LEXUS RC Fなど個性的なライバルが名を連ねた。チーフメカニックの宮本昌司は、「ライバルを意識しすぎることなく、まずは自分たちのすべきことをしっかりと行い、完走を目指します」と、チームの目標を語る。ドライバーの眞貝は「この時季、早朝の気温は氷点下になる場合もありますから、ラリー序盤はタイヤのグリップを探りながらの走行になると思います」と、慎重なコメントを残していた。

TOYOTA

ラリー初日は雨の予報もあったが、路面コンディションはドライに。眞貝はこの日に行われた6つのSSすべてでベストタイムを記録するなど、安定した走りを披露。2番手以降の選手を大きく引き離してラリーをリードする。ラリー2日目は、降雨や雪に見舞われる局面もあったものの、眞貝はクラス首位を守ってフィニッシュ。開幕戦に続いてJN2クラス優勝を達成した。

宮本昌司(チーフメカニック)
「結果に影響はありませんでしたが、今回から2名の新メンバーが加わったこと、また地元のラリーであるということから、チームがやや浮き足立ってしまった点が課題です。ラリー本番を迎える前にもっとしっかり準備する必要があったと感じています。改善すべき点が見つかったことは、今後に向けていい学びのきっかけとなりました。また、今回は豊岡悟志監督が不在という状況での参戦でした。私自身にとってもチーム全体の取りまとめや雰囲気づくりなど、通常のラリーと異なる役割がありましたが、無事にラリーを終え、しっかりと結果を持ち帰ることができて良かったと思います」

佐々木良典(GRプロジェクト推進部)
「JN2クラスの参加車両が増えたこともあり、厳しい戦いを予想していましたが、良い結果を得ることができました。今回のラリーで得られたデータや事象、そして技術的な課題を、時間をかけて分析したいと思っています。この技術的な課題を克服し、将来に発売される市販モデルにも必ず取り入れていきたいと考えています。また、次戦からはKYB株式会社さんのサスペンションを投入する予定です。とても心強いですし、この先どんな取り組みができるのか、私たちも楽しみにしています」

眞貝知志(ドライバー)
「新城ラリーはチームの地元であり、特別なラリーです。プレッシャーもありましたが、それでもTGR Vitz GRMN Rallyの速さを発揮し、ぶつけたり壊したりすることなく綺麗なままの姿で優勝できました。3月開催の新城ラリーは、これまでと季節が変わったこともあり、同じラリーでもタイヤ選択の“正解”がガラリと変わりました。勝負の要素が増えたことで、より玄人的な楽しみが増えました。冬の間に施したクルマの改良は、狙い通りに効果が出た部分がある一方、それをキッカケに新たな課題も発生しました。ただチーム全体として、その課題解決に向けてむしろワクワクしているくらいなので、私自身もポジティブに捉えています。JN2クラスも今回から様々なエントラントが増えましたし、今後もさらに盛り上がるとうれしいですね」

TOYOTA

新城ラリー2019 Supported by AICELLO JN2クラス最終結果
1. 眞貝 知志/安藤 裕一(TGR Vitz GRMN Rally) 1:08:21.0
2. 石井 宏尚/寺田 昌弘(LEXUS RC F) +3:09.0
3. 中村 英一/大矢 啓太(トヨタ・ヴィッツGRMN) +4:22.4
4. 鷹野 健太郎/ウシニナ ヤナ(トヨタGT86CS-R3) +5:43.0
5. 竹岡 圭/佐竹 尚子(フォルクスワーゲン・ポロGTI) +11:31.7

※出走6台、完走5台



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