WRC第4戦ツール・ド・コルスはすべてのSSを終え、ヒュンダイのティエリー・ヌービルが今季初優勝。2位にはシトロエンのセバスチャン・オジエ、3位にMスポーツ・フォードのエルフィン・エバンスという結果になった。
ラリー最終日はSS13とSS14のわずか2SS、51.19km。前日までの段階で、トップはヌービル、4.5秒差でエバンスがそれを追う展開となっていた。予定より10分遅れでスタートしたオープニングのSS13(31.85km)は、エバンスが渾身のベストタイム。ヌービルはタイムがついてこず、エバンスから遅れること16秒のSS5番手タイムがやっと。これで首位はエバンス、11.5秒差の総合2番手にヌービルという結果になった。
一方、総合3番手のオジエを5.1秒差で追っていたヒュンダイのダニ・ソルドはブレーキに問題を抱えてしまい、タイムロス。総合順位こそ4番手をキープしたものの、オジエとは25秒以上の差が開いてしまい、目の前に見えていた背中は遠ざかってしまった。
そして迎えた最終SSのパワーステージ。距離は19.34km。両者ともにシーズン初優勝がかかったステージはヌービルが先行、4分後にエバンスがスタートする。ヌービルはSS4番手タイムでフィニッシュ。ところがエバンスは右フロントタイヤをパンクしてしまい、スロー走行を余儀なくされていた。走行を重ねるにつれパンクした右フロントタイヤはフェンダーを吹き飛ばし、最後はホイールでの走行でフィニッシュ。エバンスは、SSベストのクリス・ミーク(トヨタ)から1分29秒9遅れのSS22番手タイムとなり、総合順位では3位に後退することとなってしまった。
この結果、ヒュンダイのヌービルが今シーズン初勝利。2位にオジエ、3位にエバンスというトップ3となった。以下4位にソルド、5位にMスポーツ・フォードのテーム・スニネン、6位にはトヨタのオィット・タナックが続く。
これでヌービルはドライバーズ選手権のトップに躍り出ることに成功。ランキング2番手にオジエ、3番手にタナックというトップ3となった。
次戦は4月25日〜28日にかけて開催される第5戦アルゼンチン。初開催となるチリと合わせて南米2連戦の最初のラリーとなる。壮大なスケールの眺めをもつグラベルラリーで、秋の開催となるため霧が発生することも多い。4月25日(木)のシェイクダウンに続いて行われるSS1から競技がスタートする。
WRCフランス 暫定結果(トップ10)
1. T.ヌービル(ヒュンダイi20クーペWRC) 3:22.59.0
2. S.オジエ(シトロエンC3 WRC) +40.3
3. E.エバンス(フォード・フィエスタWRC) +1:06.6
4. D.ソルド(ヒュンダイi20クーペWRC) +1:18.4
5. T.スニネン(フォード・フィエスタWRC) +1:24.6
6. O.タナック(トヨタ・ヤリスWRC) +1:40.0
7. E.ラッピ(シトロエンC3 WRC) +2:09.1
8. S.ローブ(ヒュンダイi20クーペWRC) +3:39.2
9. K.ミーク(トヨタ・ヤリスWRC) +5:06.3
10. J-M.ラトバラ(トヨタ・ヤリスWRC) +6:44.6