IRC第4戦ツールドコルスはデイ2の競技、計5SS、115.19kmの走行が行われ、IRC初参戦のダニエル・ソルド(MINIジョンクーパーワークスS2000)が首位でこの日を終えた。
ソルドはこの日、IRCチャンピオンのアンドレアス・ミケルセン(シュコダファビアS2000)に1.8秒差の2位でスタート。しかしIRCでのターマック戦初勝利を目指すミケルセンは、この日2本目のSS5でスタートから2km地点で迎えた左コーナーへの進入速度が高すぎてオーバースライド、ディッチに入り込んで木製の電柱にヒットしパンクを喫してしまう。
間の悪いことにジャッキの不調でタイヤ交換にも手間取り、このSSだけで2分43秒のロスとなった。さらにこの日の最終ステージでは右リアのパンクにも見舞われ、ストレスのたまる1日となった。
「SS5は僕のミス。とにかく僕の日ではなかった。明日はもっと強くなって臨むしかない」と肩を落としたミケルセンはこの日、ソルドに3分55秒遅れの5位で終えている。
一方のソルドは、この日をトラブルフリーで走り切り、2008年以来となるコルシカでのラリーを満喫しているようだ。
「最初のステージはペースノートとセッティングに不安があったが、午後はマシンもよくなって、今日の出来には満足しているよ」
ヤン・コペッキー(シュコダファビアS2000)は、この日の開幕ステージでピエール・カンパナ(プジョー207S2000)をかわし、ソルドに25.2秒差の2位でこの日をフィニッシュ。カンパナもコペッキーに4.4秒差の3位、さらに6.4秒差の4位でブライアン・ブフィエ(プジョー207S2000)が追っており、最終日にも順位変動が起こる可能性は大きそうだ。
なお初日にリタイアしたジャン・ドミニコバッソ(フォードフィエスタRRC)はこの日をスタートしなかった。
プロダクションカップで初日首位のアンドレアス・エイグナー(スバルWRX STI R4)は、この日の終盤でトランスミッションのトラブルに見舞われたが、首位を堅守している。2位には54.4秒差で新井敏弘が浮上。さらに11.2秒差でヤルコ・ニッカラ(いずれもスバルWRX STI R4)が続き、上位3台をスバルのR4勢が占めている。
この日はSSが2本キャンセルになったこともあり新井は巻き返しの機会を奪われた形になったが、最終日には計6SS・133.56kmとイベント最長のステージが設定されているほか、ツールドコルスとしては久しぶりの設定となるバスティアエリア。まだドラマは起きそうだ。