3月31日(日)、2019年FIA世界ラリー選手権(WRC)第4戦ラリーフランス(ツール・ド・コルス)の競技最終日となるデイ3が、コルシカ島西北部カルヴィの周辺で行われ、TOYOTA GAZOO Racing World Rally Teamのオィット・タナック/マルティン・ヤルヴェオヤ組が総合6位で、クリス・ミーク/セブ・マーシャル組が総合9位で、ヤリ-マティ・ラトバラ/ミーカ・アンティラ組が総合10位でフィニッシュした。
競技3日目となるデイ3は、島西北部の都市カルヴィの周辺で2本、計51.19kmのSSが行われた。最終日も天候に恵まれ、ドライコンディションでの戦いに。デイ2で首位を走りながらもホイールの破損により遅れ、総合6位となったタナックは、最終日は順位を守ることに集中。最終のパワーステージではミークに次ぐ2番手タイムを記録し、ボーナスの4ポイントを獲得してラリーを締めくくった。ドライバーズ選手権では首位の座を明け渡すことになったが、ボーナスポイントの加算もあり、首位と5ポイント差の選手権3位につけている。
デイ2で総合9位まで順位を回復したミークは、最終のパワーステージに勝負をかけた。1本目のロングステージではタイヤをセーブするために敢えてペースを抑えて走行。そして、パワーステージでは全開アタックを敢行し、2番手タイムのタナックに4.5秒差をつける今大会3回目のベストタイムを記録。ボーナスの5ポイントを獲得し、総合9位でラリーをフィニッシュした。ラトバラはパワーステージでポイント獲得可能な5番手まで僅か0.3秒届かず6番手タイムだったが、総合10位の座を守りラリーを終えた。
トミ・マキネン(チーム代表)
「パワーステージは本日のメインターゲットでしたが、クリスとオィットは共に素晴らしい走りでトップ2タイムを記録し、クリスは最大ポイントを獲得しました。我々のクルマの舗装路での速さを証明できたと思いますし、今週末のポジティブな材料になりました。本当ならば良い結果を得られたはずですが、それを阻むことになった問題についてこれから調査を行い、そこから多くを学びたいと思います。選手権争いは依然僅差ですので、次のアルゼンチンとチリに自信を持って臨みたいと思います」
オィット・タナック
「我々には十分なパフォーマンスがありましたし、今年のツール・ド・コルスを楽しむことができたので、全体的には良いイベントだったと思います。もちろん最終結果には満足できませんが、数年前までこのラリーでは全く楽しむ事ができなかったことを考えると、今や正しいペースと良いリズムで走れるようになったので、その点については嬉しく思います。今日はパワーステージでポイントを獲得することが目標でしたので、リスクを負わず、ミスのない走りに徹しました。戦いはまだこれからです」
ヤリ-マティ・ラトバラ
「リスクを負ってまで攻める自信を持てなかったので、パワーステージでは1 、2ポイント獲得できそうでしたが、あと1歩及びませんでした。週末を通して自分には速さがなかったので、ただクルマをフィニッシュに導くことを重視して走りました。舗装路での走りを改善するための策はありますが、それについてはまた後で考え、まずは今回のイベントから気持ちを切り替えて、次の南米の2連戦に新たなる情熱を持って臨みたいと思います」
クリス・ミーク
「パワーステージに集中して臨み、フルの5ポイントを獲得することができました。本当はこのようなやり方は好きではなく、優勝争いをしたかったのですが、ライバルとタイム差が大きくついていたので、朝の最初のステージではタイヤを温存する事にしました。パワーステージでは、きちんと完走することを最優先しながらも、良い状態のタイヤでアタックする事ができました。ヤリスWRCは週末を通して素晴らしく、シェイクダウンから一貫して走りを楽しめました。今後も自信を持って走り続ければ、きっと良い結果が得られるでしょう」
ラリーフランス(ツール・ド・コルス) デイ3の結果
1. T.ヌービル(ヒュンダイi20クーペWRC) 3:22.59.0
2. S.オジエ(シトロエンC3 WRC) +40.3
3. E.エバンス(フォード・フィエスタWRC) +1:06.6
4. D.ソルド(ヒュンダイi20クーペWRC) +1:18.4
5. T.スニネン(フォード・フィエスタWRC) +1:24.6
6. O.タナック(トヨタ・ヤリスWRC) +1:40.0
7. E.ラッピ(シトロエンC3 WRC) +2:09.1
8. S.ローブ(ヒュンダイi20クーペWRC) +3:39.2
9. K.ミーク(トヨタ・ヤリスWRC) +5:06.3
10. J-M.ラトバラ(トヨタ・ヤリスWRC) +6:44.6