WRC世界ラリー選手権で8度のチャンピオンに輝いたセバスチャン・ローブが、今季のル・マン24時間のテストデイに、自身のチームからLMP2クラスのオレカ03・ニッサンで参加することになった。
WRCではシトロエンを駆り、2004年から前人未踏の8連覇を達成しているローブ。今季もDS3 WRCを駆りWRCに参戦しているが、一方で2005年〜2006年にはル・マン24時間に参戦。スポーツカーレースへの関心を公言しており、今季はついに自身のスポーツカーチーム、“セバスチャン・ローブ・レーシング(SLR)”を立ち上げ、ヨーロッパ・ル・マン・シリーズ(ELMS)に参戦を開始した。
ローブは今季、WRCでの活動を優先させるため自チームのドライバーには名を連ねていないものの、WRCポルトガルでリタイアを喫したローブは、同週末に開催されていたELMSポールリカールに駆けつけ、チーム初の2位表彰台を祝っている。
今季はELMSのみの活動でル・マン24時間に参戦する予定が無いSLR。しかし、チームでは6月3日から行われるテストデイに参加、ローブ自らステアリングを握ることを明らかにした。
「ル・マンに戻ることになって、ふたつのことに喜んでいるんだ。第1はドライバーとして、歴史あり独特の特徴をもつサルテ・サーキットを走ることは神秘的な喜びがある。第2にチームのボスとして、チーム創設から数ヶ月しか経っていない状況で、サルテをチームのマシンが走るのを見ることができるのは本当に特別な瞬間だと思うよ」とローブ。
「ポールリカールでのELMSはとても興味深かった。チームのメンバーは本当によく働いてくれたし、個人的にも新しい役割と、そして新たな感情をみつけることができたんだ。ドライブ中に他のドライバーと会うのはどんな気分だろうってね」
「だから、僕はオレカ03のステアリングを握りたいという欲望に駆られたんだ。そうしたら、スケジュール的にテストデイに参加することができた。前にル・マンに参加した時のように、トラックに戻るのが待ちきれないよ!」
ELMSは今季、ポールリカールでのレースが行われたものの、ゾルダーでの第2戦は台数不足のためキャンセルに。SLRやTDSレーシング、ステイタスGPなど10台のマシンが5月のWEC第2戦スパに参戦することが認められている。