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【追記】WRCチリ:トヨタのタナックが今季2勝目。勝田はWRC2トップフィニッシュ

©TOYOTA

WRC第6戦チリは競技最終日を終えて、盤石の戦いぶりを見せたトヨタのオィット・タナックが優勝。2位にはシトロエンのセバスチャン・オジエ、3位はヒュンダイのセバスチャン・ローブという結果になった。また、WRC2では勝田貴元(フォード・フィエスタR5)が今季初勝利を獲得している。

最終日に行われたのはSS13〜16の計4SS、58.38km。この日のオープニングステージとなったSS13では、トヨタのクリス・ミークとヤリ‐マティ・ラトバラが1-2で制するスピードを披露した。また、このSSで3番手タイムをマークしたローブは総合順位で前を行くオジエとの差を1.1秒にまで縮め、いよいよ射程圏内に捉えることに成功している。

Red Bull

続くSS14ではオジエが反撃のベストタイム。ローブもSS2番手タイムで食い下がるが、ふたりの総合タイム差は5.3秒に拡大することとなった。ローブも諦めずにSS15で意地の一番時計をたたき出すが、オジエもSS2番手タイムで差を詰めさせない。ふたりは4.6秒差で最終SSを迎えることとなった。

HYUNDAI

パワーステージとなるSS16は、接戦を繰り広げるオジエとローブを横目に、ここまでタイヤを温存してきたタナックがキッチリとベストタイムをマーク。完璧と言っていいラリー運びで今シーズン2勝目を獲得してみせた。フルポイントを加算したタナックは、今回リタイアを喫したヒュンダイのティエリー・ヌービルをかわしてドライバーズランキング2番手に浮上、首位セバスチャン・オジエと10点差の112ポイントとした。

また、注目を集めた2位争いは、最終SSで2番手タイムをマークしたオジエに軍配。最終的な差は7.1秒で決着がついた。オジエ、ローブに次いで4位はエルフィン・エバンス、5位はテーム・スニネンと、Mスポーツ・フォードの2台が入っている。

M-SPORT

WRC2の勝田は、オープニングのSS13でベストタイムをマーク。SS2番手の地元アルベルト・ヘラー(フォード・フィエスタR5)に対して3.6秒マージンを稼ぎ、総合タイム差でも16.4秒のリードを築くことに成功した。そのヘラーはSS14でマシントラブルからリタイア。これで一気に3分近いリードとなった勝田は最終SSまで走り抜き、WRC2での勝利をつかんだ。

Red Bull

また、WRC2プロではカッレ・ロバンペラ(シュコダ・ファビアR5)がマッズ・オストベルグ(シトロエンC3 R5)を下してシーズン初勝利を獲得している。

次戦、WRCはヨーロッパへ。5月30日〜6月2日、第7戦ポルトガルのグラベルロードが戦いの舞台となる。

【追記】
WRCラリーチリのフィニッシュ後、ラリースチュワードは、クリス・ミークに1分のペナルティを科した。これにより、ミークは、最終結果で8位から10位に順位を落とした。ミークはTC8とSS8のスタートとの間のコントロールエリアで、破損したフロントガラスを取り外したが、このコントロールエリアはパルクフェルメとみなされ、これが2019年FIA WRCスポーティング規定のパルクフェルメルールに違反したと判断された。ラリースチュワードは、フロントガラスは取り外すべきだったが、その場所はリエゾンにするべきだったとしている。

WRCチリ 最終結果
1. O.タナック(トヨタ・ヤリスWRC) 3:15:53.8
2. S.オジエ(シトロエンC3 WRC) +23.1
3. S.ローブ(ヒュンダイi20クーペWRC) +30.2
4. E.エバンス(フォード・フィエスタWRC) +1:36.7
5. T.スニネン(フォード・フィエスタWRC) +3:15.6
6. E.ラッピ(シトロエンC3 WRC) +3:45.4
7. A.ミケルセン(ヒュンダイi20クーペWRC) +4:39.0
8. K.ロバンペラ(シュコダ・ファビアR5) +7:52.5
9. M.オストベルグ(シトロエンC3 R5) +8:16.1
10. K.ミーク(トヨタ・ヤリスWRC) +8:33.4

14. 勝田貴元(フォード・フィエスタR5) +13:32.9

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