プロドライブWRCチームのダニエル・ソルドが5月に行われるIRC第4戦、ツール・ド・コルスに参戦することになった。ソルドがドライブするのは、ドライブ・プロが所有するのMINIジョンクーパーワークスSPC(スーパープロダクション仕様)で、エンジニアリング面でプロドライブの支援を受けるSMGモータースポーツがチーム運営を担う。
ソルドがMINIジョンクーパーワークスSPCで実戦に挑むのは、これが初めて。このマシンは、MINI WRCとほぼ同じだが、エアリストリクター径がWRC仕様の33mmに比べ30mmと狭くなっているほか、リアウィング、フロントブレーキは小さくバンパー形状が異なり、サイドウィンドウの素材はガラスになっている。
WRCのカレンダーに組み込まれていた2006、2007年にツール・ド・コルスに参戦しているソルド。タイト&ツイスティの難関ターマックイベントとして高名なラリーだが、ソルド自身はここ最近に参戦したターマック3戦、モンテカルロ、フランス、ドイツではポディウムフィニッシュを果たしており、コルシカでもトップリザルトを目指す。
「ツール・ド・コルスはクラシックなラリーの一つだから、WRCから外れて残念。とてもテクニカルですごく好きなラリーなんだ。どのラインを走るか、寸分の狂いもないように精確に攻めないとならない。MINI SPCはエンジンとエアロが違うけど、シャシーはWRC仕様と同じだからコルシカにも合うと思うよ」
プロドライブWRCチーム代表のデイブ・ウィルコックは「このマシンで、ソルドには実戦ベースでの感覚を維持してもらいたい。SPCはWRC仕様ほどパワーもダウンフォースもないが、それ以外でのフィーリングは同じように走ることができる。このイベントでは、より制限の厳しい仕様のMINI SPCと、制限の緩いNAのS2000マシンとの比較を行うこともできる」と語った。
南フランスを拠点とするドライブ・プロは、初めてのプロドライブ製MINIの正規ディーラーで、ラリー車レンタルや参戦マネジメントなどラリー参戦のビジネスも行う。このコルシカは、ドライブ・プロとSMGモータースポーツによるMINIの参戦プランのスタートともなり、このプランでIRCやWRCのほか、国内戦、地域選手権にも参戦していく。これらのプランに使用するマシンの製作はプロドライブが行う。