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全日本ラリーモントレー:TGR Vitz GRMN Rally、難コンディションのなか今季5連勝を達成

©TOYOTA

6月6日(木)~9日(日)にかけて、2019年シーズン全日本ラリー選手権(JRC)第5戦「MONTRE 2019」が、群馬県嬬恋村を拠点にして行われ、TOYOTA GAZOO Racingの眞貝知志/安藤裕一組(TGR Vitz GRMN Rally)が、JN2クラス優勝を果たした。

モータースポーツの厳しい環境の下で「人を鍛え、クルマを鍛える」ことを目的として、2015年から全日本ラリー選手権に参戦するTOYOTA GAZOO Racing。ここまでスノー、ターマックと続いてきた全日本ラリー選手権は、第5戦MONTRE 2019で今シーズン初めてグラベルラリーが舞台となる。この後、第8戦ラリー北海道までグラベルラリーが続くため、初めて実戦を走行する未舗装路用KYB製サスペンションを含め、今後に向けたデータの蓄積が重要な課題となる。チーフメカニックの宮本昌司も「昨年はグラベルラリーでいくつか課題がありました。今回は今後に向けたデータを得るためにも、きちんと完走して、距離を稼ぎたいと考えています」と、目標を語った。

MONTRE 2019は、今回初めてFIA地域選手権のひとつであるアジア・パシフィックラリー選手権の一戦となったほか、新たなSSとして「MATSUSHIRO」が加わった。ドライバーの眞貝知志はこのSSについて、「非常に路面が荒れていてパンクの危険性が高いSSです。TGR Vitz GRMN Rallyを壊さず、適切なペースで走らせることが非常に難しい」と、警戒する。

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金曜日から降った雨が残り、霧が立ち込める難しいコンディションとなったラリー初日。眞貝はSS4の「MATSUSHIRO」でパンクを喫し、クラス3番手に順位を落としてしまう。しかし続くSS5では今回初のSSベストタイムをマークして、一気にクラス首位に浮上。その後も2度のSSベストタイムを刻み、2番手に55.0秒の大差をつけて、初日を首位で終えることに成功した。安定しない天候の2日目もパンクに見舞われたが、5つのSSを制する強さを見せて首位をキープ。荒れたラリーを最後まで走り切り、開幕からの連勝記録を5に伸ばした。

豊岡悟志(チーム監督)
「安定した速さを発揮でき、3度のパンクを喫しながらも優勝できたことをうれしく思います。シーズン最初のグラベルラリーということで事前テストも行ないましたが、特にサスペンションについては、ドライバーが運転しやすいように実戦でも細かく調整しながら走行を重ねました。ラリーを戦うことでさらに理解が深まったのではないかと思います。チームについては、メカニックに新しいメンバーもいましたが、違和感なく作業もできましたし、全員が率先して物事にあたる意識で戦えたという点は良かったと思います」

佐々木良典(GRプロジェクト推進部)
「これだけ条件の悪いコンディションのなか、冷静に判断して1位でフィニッシュまでクルマを運んでくれたクルーのふたりには感謝しています。車両としては、パンク以外は極めて順調に走ることができた点は大きな収穫だと思います。グラベル用ダンパーは調整しながら走っている最中ですが、動きとしては少しずつ良くなってきています。ドライバー側からの要望もまだまだありますが、伸び代もあるということで、今後も色々と挑戦していきたいと思います」

眞貝知志(ドライバー)
「路面の悪いSSでは、自分のミスも含め3度のパンクでタイムロスをしてしまったのですが、諦めることなく、冷静にラリーを進められたのが良かったのではと考えます。ライバルに差をつけることのできるSSを見極め、うまくラリー全体をマネージメントできました。サスペンションは、ほぼぶっつけ本番に近いような状態でも素性の良さを感じました。こちらのリクエストにも的確に応えてもらえています。今後ラウンドを重ねるごとに、ダンパーの性能が試されるラリーになっていきますので、非常に楽しみです」

安藤裕一(コ・ドライバー)
「クルマにもクルーにもすごくタフなラリーでした。このラリーはターマックセクションもあるので、SSに合わせてタイヤを交換する予定でいましたが、パンクによる予定外のタイヤ交換に対しても問題なく時間管理をしつつ進めることができ、ホッとしています。岩がごろごろしているSSもあり、タイヤ以外の部分にいつダメージを受けてもおかしくない状況でしたが、堅牢なクルマだった点も良かったと思います。次戦はライバルの選手たちもペースアップしてくると思いますので、胸を借りるつもりでラリーを進めていきたいと思っています」

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MONTRE 2019 JN2クラス最終結果
1. 眞貝知志/安藤裕一(TGR Vitz GRMN Rally) 1:38:15.3
2. 上原 淳/漆戸あゆみ(ホンダ・シビック・タイプR) +27.4
3. 竹岡 圭/佐竹尚子(フォルクスワーゲン・ポロGTI) +14:31.0
4. 中村英一/大矢啓太 (トヨタ・ヴィッツGRMN) +53:11.8
※参戦5台、出走5台、完走4台



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