シュコダ・モータースポーツが製作したシュコダ・ファビアR5が、4月24−25日に開催されたチェコラリー選手権開幕戦ラリー・スマバ-クラトビーに登場。昨年のAPRC王者、ヤン・コペッキーがステアリングを握り、注目のファビアR5にデビューウィンを献上した。同ラリーは50周年という節目の開催を迎えており、チェコラリー界のヒーローにしてシュコダ・モータースポーツのエースドライバーが大役を務め挙げた形となった。
4月1日にFIA公認を取得したばかりのファビアR5だが、ラリーでも順調に走行。実戦初のステージからベストタイムを刻むと、最終的にラリーに設定された全12SS中11本を制し、シトロエンDS3 R5のブライアン・ブフィエに1分34.6秒の大差をつけてラリーを制した。
「ファビアR5の滑り出しは、これ以上ないくらいの内容になった」とコペッキー。「テストはたくさん行ってきたが、真の実力を問うことができるのは実戦しかないので、もちろん緊迫していた。しかし、全て完璧に進んだ。勝ったこともうれしいし、多くの人々にファビアR5の素晴らしさを分かってもらえたらうれしいね」
ラリー中盤から異なるセッティングも試すこともできたというコペッキー。「素晴らしいマシンに仕上がったようだから、もう次のラリーが待ち遠しいよ」
コペッキーがファビアR5で戦う今季のチェコ選手権は、ERC併催のズリンを含め全6戦。次戦は5月22−23日に予定されている。同週末はWRCのポルトガル戦も開催され、ここにはヨーロッパ王者のエサペッカ・ラッピとニュージーランドでAPRCデビューウィンを飾ったばかりのポンタス・ティデマンドが、ファビアR5でWRC2にエントリーしている。
「2台体制で走らせることも、新しいラリーマシンにとってはチャレンジングだ」とシュコダ・モータースポーツのディレクター、ミハエル・ハラバネク。「それまでに、テストも継続していく。今回の勝利でいい流れができたが、まだまだやることは山積みだ」