キャロッセは7月半ば、群馬サイクルスポーツセンターにおいて、トヨタC-HRの走行テストを行った。テスト自体はマイナートラブルや時間の関係もあって残念ながら数周で終了してしまったものの、クスコ・ワールドラリーチームの長瀬努監督は「シェイクダウンとしては十分です。まずは動作チェックですから。今後もテストを重ねて熟成を図っていきます」としている。
走行した車両は、すでにニュースとして報じたとおりポーランドDytko製ボディキットを装着。ベースとなっているのは1.2リッターエンジン搭載の4WDモデルだという。サスペンションは現在APRCに参戦中のヤリス4WDから得られたデータを活かした長大なものが装着されており、リヤのストラットタワーはWRカーやR5マシンのように大きく改修されている。
キャロッセとしては、現時点でこの車両をどのカテゴリーに出場させるかなどについては未定としている。C-HRはトヨタのTNGA(Toyota New Global Architecture)を採用した新プラットフォームを採用しており、発売前の2016年にはニュルブルクリンク24時間レースに出場したり、新城ラリーではラリーカーに仕立てられたC-HRがモリゾウのドライブでデモランを行うなど、モータースポーツでの使用にも耐え得る素性の良さをアピールしてきた。ただし現在まで国内で行われるラリー競技での実戦参加は例がなく、実際に登場するとなれば大きな話題を呼びそうだ。競技車両としてのポテンシャルにも注目が集まる。