Mスポーツ・フォードは、エルフィン・エバンスが次戦のWRCラリーフィンランドを欠場することを発表した。先週行われたラリーエストニア参戦時、ジャンプで着地した際に強い衝撃を受けたことにより、ドクターストップがかかった。ドライバーズ選手権では現在4番手につけているエバンスだが、今はシーズン後半戦を万全の状態で臨めるように体調を整えることを最優先するという。
エバンスの代役として、フィンランドではガス・グリーンスミスが#33フォード・フィエスタWRCを駆る。英国出身の若手であるグリーンスミスは、今年序盤にWRカーでの初参戦を経験しており、明日7月18日にはフィンランドでイベントに向けてのテストを行う。
欠場を決めたエバンスは「ラリーフィンランドに出られないことは本当に辛いが、エストニアでかなり激しい着地をしたため、完全に直るまで参戦を見合わせるように指示を与えられた」と悔しさを語る。
「今は受け入れがたいが、専門家のアドバイスを信頼しなくてはならないし、チームはみんな心から支えてくれている。まずは回復に専念し、できる限り早くマシンに戻れるようにしたい」
チーム代表のリチャード・ミルナーは「フィンランドでエルフィンとスコットを見ることができないのは、誰にとっても本当に残念なことだが、医者から参戦を控えるように助言されれば無視することはできない。フィンランドは体力的にも厳しいラリーで、エルフィンの体調は我々にとっても一番心配していることだ。彼のことはチームが一丸となって支えていくし、すでに今は一日でも早く回復することに専念を始めている」とコメントしている。
「ガスは、今年の序盤に初めてのWRカー参戦で見事な走りを見せており、今、シートを任せられるのは彼しかいないだろう。この機会を大いに活用してくれると思うし、明日はイベントに向けてのテストを行って、彼が直面するチャレンジに向けてしっかり備えていく」
長年、エバンスを見守ってきたMスポーツのマネージング・ディレクター、マルコム・ウィルソンも「エルフィンには、マシンは彼の復帰を待っているのだということを伝えてある。彼がしっかり治ることが我々の最優先事項。完全に回復し彼の準備が整い次第、マシンに戻れるようにしなくてはならない。フィンランドではエルフィンの代わりにガスが乗る。彼がどこまでできるのかは興味深いが、一番はエルフィンの完全回復に集中することだ」と語っている。
エバンスは、ラリーエストニアでは予選でトップタイムをマーク、ラリーは4位フィニッシュを達成している。