TOYOTA GAZOO Racing World Rally Teamは、8月1日(木)から4日(日)にかけて開催されるFIA世界ラリー選手権(WRC) 第9戦ラリーフィンランドに、オィット・タナック/マルティン・ヤルヴェオヤ組、ヤリ-マティ・ラトバラ/ミーカ・アンティラ組、クリス・ミーク/セブ・マーシャル組の、3台のヤリスWRCで参戦。ラリーフィンランド3年連続優勝を目指して戦いに臨む。
2019年のWRCは、第8戦ラリーイタリア サルディニア終了後、6週間のインターバルを経て、ラリーフィンランドでシーズン後半戦がスタートする。ラリーの中心となるサービスパークは、フィンランド中部のユバスキュラに置かれ、その周辺の森林地帯が戦いの舞台となる。サービスパークの近くにはチームの本部があり、ラリーフィンランドはホームイベントといえる1戦だ。フィンランドの路面は非常にスムーズで、流れるようなコーナーが続き、クレストやジャンプも多くある。SSの平均速度はWRC全戦の中でもっとも高く、低速な他のイベントと比べるとタイム差がつきにくいため、僅かなミスが大きく響く。また、非常に高速なラリーでありながら、道のすぐ近くには木々が迫るため、精度の高いドライビングと正確なペースノート作成が求められる。
3人のドライバーはいずれもフィンランドで優勝経験があり、ラトバラは3回(2010、2014、2015年)、ミークは2016年に優勝。タナックは昨年、ヤリスWRCで勝利を挙げた。なお、ヤリスWRCはエサペッカ・ラッピのドライブによりWRC復帰初年度の2017年大会でも優勝しており、現時点でラリーフィンランドでの勝率は10割となっている。
今年のラリーフィンランドは、全体の約65%が更新された昨年のステージと、多くの部分が重なっている。競技は8月1日(木)の夜、ユバスキュラの市街地でスタート。ターマックとグラベルのミックス路面を走行する「ハルユ1」がオープニングSSとなる。森林地帯での本格的なグラベルステージは2日(金)から始まり、10本のSSを走る。3日(土)は8本、最終日の4日(日)は4本のSSを走行。4日間で23本のSSを行い、その合計距離は307.58km。リエゾン(移動区間)も含めた総走行距離は1373.67kmとなる。
トミ・マキネン(チーム代表)
「言うまでもなく、ラリーフィンランドは我々チームにとって特別な一戦です。過去2年間優勝していますし、3戦3勝も充分可能であると考えています。我々はステージと道の特徴を熟知していますし、クルマもフィンランドの道にとても合っていると思います。3人のドライバーはこのラリーを気に入っており、全員優勝経験があるので、勝つチャンスは十分にあります。とはいえ、ライバルもまたこのラリーに向けて一生懸命改善に取り組んでいますし、油断できません。最高の結果を得るためには、集中し全力でラリーに臨む必要があります」
オィット・タナック
「ラリーフィンランドでシーズン後半戦がスタートするのがとても楽しみです。スムーズでハイスピードな道を走るのは本当に楽しく、昨年このラリーで優勝した時は最高の気分でした。もちろん、今年も同じ結果を望んでいますが、金曜日はSSの出走順が1番手なので、より困難な戦いになると思います。2週間前、我々はラリーエストニアに出場しました。大勢のファンの前で再び勝つことができてとても嬉しかったのですが、それだけではなく、ラリーフィンランドに向けての良いテストにもなりました。多くのことを学習できたので、準備は万全です」
ヤリ-マティ・ラトバラ
「素晴らしい夏休みを過ごし、ラリーフィンランドでのシーズン再開に向けて準備はできています。しばらくラリーから離れて生活していましたが、フィンランドのためのテストを数日行いました。ハイスピードなグラベルロードを走ると、いつも本当に楽しい気分になります。自分にとってフィンランドの道はホームのようなものですし、ラリー期間中は沢山の応援に励まされます。昨年はフィンランドで表彰台に立ち、シーズンの流れが良い方向に向かったので、今年もそうなることを期待しています。ここ数戦のグラベルラリーで自分達に速さがあることは分かっていますので、それを良い結果に繋げるために全力を尽くします」
クリス・ミーク
「ラリーフィンランドには多くの特別な思い出があり、お気に入りのイベントのひとつなので、今年ヤリスWRCで出場するのが本当に楽しみです。私が初めてヤリスWRCを運転したのはフィンランドでしたし、先週もテストを行いました。フィンランドの道でのヤリスWRCは、いつも信じられないくらい素晴らしいフィーリングです。フィンランドで開発されたクルマが、このラリーでいかに強力であるかを過去2年間見てきました。チームの皆がシーズンの後半戦に自信を持っていると感じていますし、私自身も良い結果で後半戦の幕を開けたいと思います。今年のコースに初めて走る道が多く含まれているのは自分にとって少し不利ですが、チャレンジをする準備はできています」