2019年全日本ラリー選手権第7戦「横手ラリー2019」は、7月27日(土曜日)に6カ所のスペシャルステージを走行し、新井大輝/小坂典嵩(スバルWRX STI)が、奴田原文雄/佐藤忠宜(三菱ランサーエボリューションX)に28.5秒差をつけて、初日トップに立った。36.6秒差の3番手には、勝田範彦/石田裕一(スバルWRX STI)がつけている。
オープニングのSS1は鎌田卓麻/鈴木裕(スバルWRX STI)が、新井大輝に1.7秒差をつけてベストタイム。ところが、続くSS2のフィニッシュから1km地点で鎌田が側溝に引っかかり、コースオフを喫してリタイア。その後、トップに立った新井大輝はSS2〜SS6まで5連続ベストタイムを刻み、今回も初日だけで2番手以下に28.5秒のアドバンテージを握って見せた。
「午後はタイム差もあったので、オーバーヒート対策のヒーターは入れずに走りました。確かに水温は上がってきたんですが、なんとか問題なく走ることができましたね。今回は午前のループが勝負どころだと考えていたので、そこでタイム差を築くことができました。それもあって、午後のループは余裕を持ってコントロールできたと思います。明日はタイヤの選択がキモになってくるので、冷静に考えて、リスクを冒さずに走りたいです」と、新井大輝は落ち着いて分析する。
一方、午前中のセクションは先頭スタートからの砂利掃除役を強いられた奴田原だったが、午後のループも勝田範彦、新井敏弘/田中直哉(スバルWRX STI)をしっかりと抑え切って見せた。
「厳しい1日でしたね。午後は側溝に落ちて、アライメントが狂ったりもしたんですが、なんとか2番手で戻ってくることができました。明日は今日のステージをリバースで走行するので、さらに路面が厳しくなるし、タイヤにはキツいでしょうね。しかも、暑くなると、体力的なことも考える必要がありそうです」と、奴田原は最終日のコンディションを警戒する。
勝田は暑さからくる体調不調に悩まされながらも3番手をキープ。43.0秒差の4番手には午後はタイヤの磨耗に悩まされた新井が入り、以下、5番手に柳澤宏至/保井隆宏(スバルWRX STI)、6番手に中平勝也/行徳聡(スバルWRX STI)のオーダーで初日を終えた。
併催イベントとして開催されていている日本スーパーラリーシリーズ(JSR)第3戦は、トヨタ・ヤリス4WDをドライブするマイケル・ヤングが、クラッチトラブルを抱えながらも、青山康(スバル・インプレッサWRX STI)を1分59.0秒差で抑えて初日を終えている。
横手ラリー2019 全日本ラリー選手権 SS6終了時点結果
1. 新井大輝/小坂典嵩(スバルWRX STI) 49:51.6
2. 奴田原文雄/佐藤忠宜(三菱ランサーエボリューションX) +28.5
3. 勝田範彦/石田裕一(スバルWRX STI) +36.6
4. 新井敏弘/田中直哉(スバルWRX STI) +43.0
5. 柳澤宏至/保井隆宏(スバルWRX STI) +58.2
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8. ヘイキ・コバライネン/北川紗衣(トヨタGT86 CS-R3) +3:34.5
10. 古川寛/大久保叡(スズキ・スイフトスポーツ) +4:07.8
16. 大倉聡/豊田耕司(トヨタ・ヴィッツCVT) +4:41.7
18. 山本悠太/山本磨美(トヨタ86) +5:31.7
19. 天野智之/井上裕紀子(トヨタ・ヴィッツ) +5:36.4
横手ラリー2019 JSR SS6終了時点結果
1. マイケル・ヤング/マルコム・リード(トヨタ・ヤリス4WD) 53:40.4
2. 青山康/竹下紀子(スバル・インプレッサWRX STI) +19.0