WRCマニュファクチャラーズの両選手権で首位に立つヒュンダイは、今週開催されるWRCフィンランドに、ティエリー・ヌービル、アンドレアス・ミケルセンに加え、クレイグ・ブリーンを起用。3台のi20クーペWRCで、選手権リード拡大を狙う。
前戦サルディニアで1−3フィニッシュを飾り、選手権リードを44ポイントに広げてサマーブレイクを迎えたヒュンダイ。グラベル連戦5戦目となるフィンランドは、チームにとってまだ勝利を挙げたことのないイベント。この山場の一戦に向けて、ドライバーズラインナップを修正して挑む。
ドライバーズ選手権でも首位に7ポイント差と激戦の中心で戦っているヌービルは、「フィンランドはチャレンジングだが、自分がドライビングを楽しめるイベント」と語る。
「うれしい衝撃をたくさん感じられるし、アドレナリンが放出される。特に、大ジャンプだね。ドライバーが大好きなラリーだし、今年はチームとしても、マニュファクチャラーズ選手権のリードを守っていいイベントにしたい。ドライバーズ選手権でも7ポイント差なので、フィンランドでギャップを詰めていくことを目指す」
サルディニアで3位に入り勢いづくミケルセン。フィンランドと性格が似るラリーエストニアでも地元のオィット・タナックに続く2位でフィニッシュし、準備は万端だ。
「フィンランドの道は、他のラリーとは全く違う。路面がとても固い」とミケルセン。
「ワイドな道が多いし、高速でブラインドクレストやジャンプが多いので、ブレない勇気とペースノートを信用することが必要だ。思い切り走ることができれば、世界で一番素晴らしいラリー。でも、自信がなければ最悪のラリーになってしまう。サルディニアのように、上位争いで戦っていきたいね」
ヒュンダイから抜擢され、i20クーペWRCで初めてのWRCに臨むブリーンも、エストニアに参戦し、マシンの感触をつかんだ。
「ラリーフィンランドは、自分にも思い入れのあるイベント。一番参戦しているラリーだし、今年は初めて参戦して10年目に当たる」と語るブリーンは、2016年のフィンランドで自身初めてのWRCポディウムに上がっている。
「いい思い出のあるイベントだし、高速の林道ステージを飛ぶように走るのをいつも楽しんでいる。i20クーペWRCで参戦する今年のフィンランドが、本当に楽しみだよ」