WRCフィンランドのスタート直前、ジャン‐リュック・テリエが7月31日に逝去したことが発表された。享年73。
テリエは、1970年代序盤、ルノー・アルピーヌの最速ドライバーとして広く知られた。フランスで鮮烈的な走りを披露し、1970年には初めてアクロポリスラリーで優勝。WRC創設の1973年には、シリーズ3勝(ポルトガル、アクロポリス、サンレモ)を飾った。
ルノー・アルピーヌのチームが積極的な活動を中止した後は、親会社のルノー社から参戦を続け、米国で開催されたWRC戦、プレス・オン・リガードレスラリーではルノー17ゴルディーニで優勝。70年代中盤には、立ち上がったばかりのトヨタに移籍し、さらにアルメラスチームではプライベートのポルシェでも参戦し、1980年のWRCツール・ド・コルスで優勝を飾っている。
しかし、そのキャリアは悲惨な形で幕を閉じている。シトロエンのビザ・ミルピステで参戦した1985年のパリ・ダカールで、腕に致命的な傷を負ってリタイア。その後は、同社との訴訟が長きに渡って続いた。
(Martin Holmes)