WRC第11戦トルコは競技3日目を終えて、シトロエンのセバスチャン・オジエが総合首位、2番手にエサペッカ・ラッピという1-2体制を構築。3番手につけるヒュンダイのアンドレアス・ミケルセンに1分以上の大差を築きラリーをリードしている。
競技3日目はSS8〜SS13の計6SS、159.14km。3SSを2度走行する形式となっている。オープニングのSS8を制したのはオジエ。ミディアムコンパウンド2本を装着し、SS2番手のラッピに16.7秒という差をつけてみせた。総合順位は変わらないものの、これでオジエは17.7秒あった差を一気に1.0秒にまで縮めることに成功した。一方、前日を終えた段階で総合3番手につけていたヒュンダイのティエリー・ヌービルはこのSSでダストに視界をふさがれ、路肩にこぼれ横転。復帰に手間取り総合9番手まで後退し、勝負権を失ってしまった。これでMスポーツ・フォードのテーム・スニネンが総合3番手に浮上している。
このSS8を終えて、SS9に向かう途中のロードセクションではトヨタのオィット・タナックがストップ。ECUのトラブルに見舞われ、サービスに電話で指示を受けながら修復を試みたものの、この日の競技続行を諦めた。SS9ではヒュンダイ勢最上位となったミケルセンが発奮しベストタイムをマーク。総合順位でもひとつ前のスニネンを下して3番手に順位を上げた。午前中最後となるSS10ではラッピがベストタイムをマークし、オジエとの差を10.0秒に広げている。このSSでは総合6番手につけていたトヨタのクリス・ミークがスピンを喫してひとつ順位をドロップ。チームメイトのヤリ‐マティ・ラトバラと順位を入れ替えている。
午後最初のSS11はSS8の再走。オジエは再び33kmのロングステージを制してみせた。オジエはこれで一気に首位ラッピに肉迫、総合タイム差は2.2秒となっていた。SS12はヌービル・ソルドのヒュンダイ勢が1-2。ラッピはこのSSでヘアピンコーナーを行きすぎタイムロスを余儀なくされてしまった。これでオジエが総合首位に立つこととなったが、SS12を終えた段階でふたりの差は4.7秒とわずかなもの。そしてこの日最後のSS13、ラッピは意地のベストタイムをマーク。逆転は叶わなかったが、オジエとの総合タイム差を0.2秒にまで縮めてみせた。
競技3日目を終え、総合首位オジエと2番手ラッピから1分以上の差を開けて、3番手にはヒュンダイのミケルセン、4番手にはMスポーツ・フォードのテーム・スニネン、5番手にはヒュンダイのダニ・ソルドが続いている。タナックがリタイアに見舞われたトヨタ勢はラトバラが6番手、ミークが7番手となっている。
競技最終日はSS14〜SS17の計4SS。SS走行距離はわずかに38.62kmと短く、さらにサービスを挟まないため、シビアなバトルが予想される。シトロエンのふたりは0.2秒差とはいえ3番手のミケルセンとは1分17秒1という大きなタイム差を築いており、チームは選手権を優先してこのままの順位をキープする判断を下す可能性も高そうだ。オープニングのSS14は日本時間9月15日15:38スタート予定。
WRCトルコ SS13後暫定結果
1. S.オジエ(シトロエンC3 WRC) 3:20:12.0
2. E.ラッピ(シトロエンC3 WRC) +0.2
3. A.ミケルセン(ヒュンダイi20クーペWRC) +1:17.1
4. T.スニネン(フォード・フィエスタWRC) +1:26.9
5. D.ソルド(ヒュンダイi20クーペWRC) +2:24.7
6. J-M.ラトバラ(トヨタ・ヤリスWRC) +3:14.4
7. K.ミーク(トヨタ・ヤリスWRC) +3:29.5
8. T.ヌービル(ヒュンダイi20クーペWRC) +4:38.2
9. P.ティデマンド(フォード・フィエスタWRC) +6:55.8
10. K.カエタノビッチ(シュコダ・ファビアR5) +12:52.5