小林直樹カメラマン撮影のWRC写真で彩る「ワールドラリーカレンダー2020」が今年も完成いたしました! そのなかに掲載されている写真について、小林直樹カメラマンのひと言コメントとともに撮影秘話をご紹介してまいります。今回は表紙と1月〜4月までのお話。
WORLD RALLY CALENDAR 2020
ワールドラリーカレンダー2020
A2変形判・13ページ・オールカラー
撮影: 小林直樹
発行: 合同会社サンク
価格: 2,600円+税
表紙
ここはドイツのSS1です。下見した時に、『夕陽が入ったらきれいだろうな」と予想していました。陽の向きとしては予想どおりだったのですが、『タナックまでもってくれ〜』と思いながら撮っていました。タナックの出走順はかなり後だったし、あまり遅くなると陽が沈んでしまいますから。なんとかタナックの顔に陽があたり、しかもちょうどヤルベオヤも顔を上げているというタイミングを捉えることができました。
コースカットを防ぐために、牧草ロールにビニールテープを巻きつけたものがおいてありますが、レッキの時から、みんながゴリゴリに攻めてくるので、本番ではこんなにボロボロ。それにバックミラーやエアロパーツが当たって、飛んでしまっています。みんなそれだけ攻め切っていることの証明だと思います。
1月
長年モンテカルロに行っていますが、ここは初めて撮影したコーナーです。いつもは山の上のスキー場までリフトで上がって撮影しているのですが、今年は下見した時にちょっと雪が少なかったので、下から場所を探しながら登って行き、いつもより手前のコーナーに狙いを定めました。
本当はもっと近寄って、マシンを大きく写したかったんですが、オフィシャルが厳しくて、これ以上は近づくことができませんでした。でも一歩下がったことで、後ろの雪山が連なる遠景や、お客さんの様子も入れることができたと思います。ちょうど陽の光もよかったし、マシンが泥だらけで走っている、いかにもモンテカルロ、という感じも伝わるかと思います。
2月
スウェーデンのスーパーSS、毎年恒例の競馬場を舞台にしたスーパーSSです。路面は雪というよりも氷で、そこをマシンがスパイクタイヤが引っ掻いていくように走っていきます。マシンとはかなり近い場所で撮影しているのでこちらに向かっているように見えますが、スピード自体はそう高くないので、危なくはない場所です。シャッタースピードを落として、マシン手前にピントを合わせつつ、後ろを流すように撮影することで、スピードを感じさせるシーンが撮れます。ストロボを焚くことでドライバーの表情も分かるようになります。
3月
これもドイツですね。勝田貴元選手がヤリスWRCで初めてWRCに参戦したラウンドですから、これはカレンダーに必須のシーンですよね。いろいろと撮影スポットを探していたのですが、バックに日の丸やTOYOTA GAZOO Racingの旗があって、一番雰囲気がいいなと思いました。3月は、勝田選手の生まれ月なので、お祝いもかねて3月にしました(笑)。
4月
ポルトガルの巨大な岩がごろごろしている不思議な場所で、どこで撮っても絵になる風景でした。でもそれだけではもったいないので、逆光で砂煙を透かし見るようなアングルで撮影してみたカットです。砂煙が高く舞い上がっていますが、光が透過することできれいに見えますね。位置は一番ギャラリーが入るところにしました。右・左というS字コーナーが、砂煙のかたちからも分かるのではないでしょうか。中央左側には、すごい砂煙を浴びるスポットがありますよね。ポルトガルは80台くらい出走するので、ずっと浴び続けるわけです。手前側のギャラリーを入れることで奥行きを感じ取ってもらえるのではないかと思います。
ワールドラリーカレンダー2019は、ラリー北海道のラリプラブースにて初お披露目、販売スタートです。会場でお手にとってじっくりご覧いただけますのでお楽しみに! 小林カメラマンも現地入りする予定ですので、運が良ければ会えるかもしれません!
さらに、現地に来られない方はオンラインでご注文いただけます。しかも今なら送料無料になる先行予約キャンペーン中! 対象は19日(木)のご注文分まで! ご購入は下のボタンからどうぞ。