10月5日(土)、2019年FIA世界ラリー選手権第12戦ラリー・グレートブリテン(GB)のデイ3がウェールズ中部を中心に行われ、TOYOTA GAZOO Racing World Rally Teamのオィット・タナック/マルティン・ヤルヴェオヤ組が総合1位の座を堅持。クリス・ミーク/セブ・マーシャル組は、総合4位につけた。
ラリーGBのデイ3は、サービスパークから南に100km以上離れた、ウェールズ中部の森林地帯を中心に行われた。ダイフィ、メイヘリン、スウィートラム・ハフレンという有名なグラベルステージを各2回走り、1日の最後にはサービスパーク近くのコルウィン・ベイでターマックステージを走行する構成。7本のSSの合計距離は151.24kmに達し、4日間で最長の1日だった。
ウェールズ中部は朝から天気が安定せず、断続的な雨により路面は多くの部分が泥状になった。グリップが安定しない非常に難しい路面コンディションだったが、タナックはSS2番手タイムを5回記録するなど速いペースを維持。1日の最後を飾るコルウィン・ベイのステージではベストタイムを刻み、総合2位のライバルとの差を11秒に広げた。一方、総合2位と0.2秒差の総合3位でデイ3に臨んだミークは、SS12でひとつ順位を落としたが、少しでも多くのマニュファクチャラーポイントをチームにもたらすべく安定した走りを続け、総合3位の選手と9.2秒差の総合4位で1日を終えた。
トミ・マキネン(チーム代表)
「ふたりのドライバーは少しもミスをする事なく、素晴らしい仕事をしてくれました。予想よりも大変な1日だったと思いますが、良く戦ったと思います。明日のラリー最終日に向けて、2台とも良い位置につけています。ライバルとの差は決して大きくありませんが、きっと全てが計画通りに進むでしょう」
オィット・タナック
「とてもタフで困難な1日でした。ステージは長くコンディションはトリッキーで、最後のステージでは濃い霧が出始め、路面はかなり荒れていました。また、リヤバンパーを失ったことで車内が騒音に包まれ、ペースノートを読み上げる声が聞き辛く苦労しました。タイム差は小さくまったくリラックスできませんが、それでもこの週末において最大のマージンを手にしているのは確かです。ウェールズでは驚くような事が起こりますし、常にギリギリの状態で戦っているので自信を持つ事は難しいですが、マージンを持って最終日に臨めるのは有利だと思います」
クリス・ミーク
「総合4位で1日を終え満足しています。3位との差はそれほど大きくないので、明日はまだ十分チャンスがあると思います。今日は、少し苦戦しました。もちろん全力を尽くして走りましたが、全てのステージで数秒ずつ遅れ、差が開いてしまいました。ドライバーズ選手権を競っている自分の前の3人は、1歩抜け出したような感じがしますが、マニュファクチャラー選手権のために戦うことが、自分に与えられた使命です」
ラリー・グレートブリテン デイ3の結果
1. O.タナック(トヨタ・ヤリスWRC) 2:42:02.7
2. T.ヌービル(ヒュンダイi20クーペWRC) +11.0
3. S.オジエ(シトロエンC3 WRC) +17.3
4. K.ミーク(トヨタ・ヤリスWRC) +26.5
5. A.ミケルセン(ヒュンダイi20クーペWRC) +46.9
6. E.エバンス(フォード・フィエスタWRC) +51.4
7. P.ティデマンド(フォード・フィエスタWRC) +4:59.6
8. C.ブリーン(ヒュンダイi20クーペWRC) +9:16.0
9. K.ロバンペラ(シュコダ・ファビアR5 Evo) +9:30.2
10. P.ソルベルグ(フォルクスワーゲン・ポロGTI R5) +10:25.0
14. 勝田貴元(フォード・フィエスタR5 MkII) +12:37.9