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全日本ラリー高山:TGR Vitz GRMNがクラス2位獲得、コ・ドライバー安藤裕一の王座も確定

©TOYOTA

10月11日(金)~13日(日)にかけて、岐阜県高山市を拠点として2019年シーズン全日本ラリー選手権(JRC)第9戦「第47回M.C.S.C.ラリーハイランドマスターズ2019」が行われ、TOYOTA GAZOO Racingの眞貝知志/安藤裕一組(TGR Vitz GRMN Rally)がJN2クラス2位でフィニッシュした。

モータースポーツの厳しい環境の下で「人を鍛え、クルマを鍛える」ことを目的として、2015年から全日本ラリー選手権に参戦するTOYOTA GAZOO Racing。多くの観光客で賑わう飛騨高山を舞台に開催されるハイランドマスターズは、現在行われている全日本ラリー選手権のなかで最も長い歴史を持つ一戦で、第4戦久万高原ラリー以来となる舗装SSが戦いの舞台となる。

TOYOTA GAZOO Racingは、この久々のターマックラリーを、これまでグラベルラリーで進めてきた足まわりや駆動系を中心とする車両の進化を確かめる一戦と捉えて参戦。チーフメカニックの宮本昌司は「グラベル仕様を軸にカイゼンを進めてきましたが、ターマック仕様でも共通している部位がいくつもあります。性能の向上具合を、今回しっかり確認したいと思います」と、ラリーに向けて語った。また、今回の出場選手が確定した時点で、前戦の眞貝に続き、コ・ドライバー安藤のJN2クラス王座が確定した。

12日土曜日にラリーはスタート。台風19号の影響で時おり強く雨が降り、濡れた落ち葉による滑りやすい路面状況ながら、眞貝選手はSS3でベストタイムを記録した。続く午後のセクションは、台風の影響によりキャンセルとなり、ラリーは最終日へ。天候が回復し、ウエットからドライへと切り変わる最終日の路面に対し、眞貝選手は安定したペースで走行。2位を守って、完走を果たした。

宮本昌司(チーフメカニック)
「台風の影響もありましたが、普段経験できないウエット路面でのセッティングを確認できました。これは今後に向けて大きな成果になると思います。眞貝選手も厳しい路面に合わせて、しっかりとドライブしてくれました。チームの動きに関しては、特に初日のサービスで風雨のため、テントが使えないなかでの作業を経験できたことが大きいです。道具の選択や置き方、動線など、いくつか課題を見つけることができました。そして今回、安藤裕一選手のチャンピオンが決まりました。選手権制覇が我々の目的ではありませんが、やってきたことの成果として、本当に喜ばしいことだと思います。あらためて、ふたりのクルーに『おめでとうございます』と言いたいです」

眞貝知志(ドライバー)
「優勝したヘイキ・コバライネン選手には及びませんでしたが、自分としてはベストを尽くせましたし、やり切ったという充実感があります。今シーズン、ターマックでは思うようなタイムが出せていなかったのですが、足まわりに関してはKYBさんとしっかり議論したことで、今回は手応えのあるセットアップで走ることができました。ウエットからドライまで、“人馬一体”感を得ることができています。この後、タイトな日程でラリーが続きますが、最後までしっかり走り切って、シーズンを終えたいと思っています」

TOYOTA

安藤裕一(コ・ドライバー)
「私は第7戦秋田以来の参戦なので少しブランクはありましたが、すぐにペースに乗ることができました。ライバルのターゲットタイムに対して様々なトライを行なったことで、高い緊張感を持って戦うことができたと思います。路面も気を抜けない状況でしたが、攻めと守りをしっかり切り替えて、ラリーを進められました。また、今大会ではチャンピオンを決めることもできました。昨年と比較すると、車両の進化に加えて眞貝選手がグラベルにおいても高いレベルで対応できたということが要因だと思います。我々のチームはクルマづくりが参戦の目的ですが、応援してくれる方々やチームのモチベーションのためにも、チャンピオンを獲得できて良かったです」

第47回 M.C.S.C.ラリーハイランドマスターズ 2019 supported by Sammy JN2クラス最終結果
1. ヘイキ・コバライネン/北川 紗衣(トヨタGT86 CS-R3) 41:17.9
2. 眞貝 知志/安藤 裕一(TGR Vitz GRMN Rally) +33.4
3. 石井 宏尚/寺田 昌弘(LEXUS RC F) +2:24.5
4. 中村 英一/大矢 啓太(トヨタ・ヴィッツGRMN) +2:36.5
5. 山村 孝之/大橋 正典(シトロエンDS3 R3-MAX) +4:34.9
※出走5台、完走5台



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