ラリースペイン、フィニッシュ後の各ドライバーからのコメント(抜粋)。WRC7連覇への可能性をつなげることを目指してスタートしたラリーの序盤でトラブルに遭い、早々に目標を失ったセバスチャン・オジエ。シーズンを通して真っ向対決の末に選手権を制した新チャンピオン、オィット・タナックの戦いぶりに心からの称賛を示した。
(カッコ内は順位の前日比)
[ヒュンダイ・モータースポーツ]
ヒュンダイi20クーペ WRC
■ティエリー・ヌービル/総合首位/(=)
「すごい週末だった! 3日間全て、安定して速さが出せたし、どこまでも全力を尽くした。オーストラリアまでドライバーズタイトル争いを持ち込むことは出来なかったが、タイトルを決めたオィットを祝福したい。ここからは、マニュファクチャラーズタイトル争いに集中する。この週末は大量ポイントを獲得できてリードを広げたが、仕事を全うするためにはオーストラリアが重要なラリーになる。マシン自体は、ここ最近のラリーではどんな路面でも速いので、ポジティブな気持ちでシーズンのフィナーレを迎えることができる」
■ダニ・ソルド/総合3位(↓)
「母国戦でポディウムに上がれてうれしいが、もちろん2位をキープできた方がよかったと思っている。今日のオィットにはミッションがあったし、僕らはわずか0.4秒差足りなかった。ポディウムはいつ上がっても特別なものだが、スペインのファンからの声援に囲まれて上がるのは格別だ。コンペティティブなラリーができたし、チームとしては重要なリザルトを収める事ができた。このようなリザルトはクルーの努力だけでは生まれない。チーム全員の努力があってこそ。みんな、素晴らしい仕事をしてくれた」
■セバスチャン・ローブ/総合4位(=)
「ヒュンダイ・モータースポーツ全体としてはポジティブなラリーだった。自分たちのパフォーマンスは土曜日からは少しフラストレーションが溜まる内容だったので、ティエリーとダニのペースがよくて安心できた。今日はできる限りプッシュしたが、思うようなタイムが出せなかった。それでも、チームとしてはマニュファクチャラーズ選手権で上々のポイントを獲得し、いい形で最終戦を迎えることができる」
[トヨタ・ガズーレーシングWRT]
トヨタ・ヤリスWRC
■オィット・タナック/総合2位(↑)
「今は、何を言っていいか分からない。今回のプレッシャーは別レベルのものだった。自分の人生のターゲットだった。ミスはできないことは分かっていたが、それでも達成するためにはいいリザルトが必要だった。だから壮絶なプレッシャーを感じていたし、最初はそれに慣れるのは難しかった。でも、最終的にどうにかリラックスして、いつものドライビングができた。今日の午前は、マシンのフィーリングはよく、いいリズムでドライブできたが、常にダニの方が少し速かったので、パワーステージで十分なポイントを獲るのは難しいかもしれないと思った。ハードにプッシュしたし、最終的にそれが報われた。キャリアの中で、克服しなくてはならない状況は何度も経験してきたので、ようやく達成できてうれしい。チームのみんな、ありがとう。最高の仕事をしてくれたよ」
■ヤリ‐マティ・ラトバラ/総合5位(=)
「自分の内容にはハッピー。一貫性のある走りができたと思うし、ミスも一切なかった。パフォーマンスも全体的にいいレベルだった。ラリーの序盤は少し自信が欠けていたので、リザルトには満足しなくてはならないし、チームのためにもポイントを獲得できた。ハードにプッシュすれば4位も狙えたかもしれないが、マニュファクチャラーズ選手権の上では意味のないことだったし、一番重要なのは、オーストラリアまで戦いを持ち込むことだった」
■クリス・ミーク/総合29位(↑)
「今日はリズムを取り戻せた。ヤリスWRCはターマックでとても強い事は分かっていたし、今朝はまたいいフィーリングを感じた。パワーステージでは抑えなくてはならなかった。オィットのタイトル確定につなげるためもあったし、彼からポイントを奪う可能性がある事はするべきではなかったからね。オーストラリアではまだマニュファクチャラーズ選手権の戦いがあるので、ベストを尽くすよ」
[Mスポーツ・フォードWRT]
フォード・フィエスタWRC
■エルフィン・エバンス/総合6位(=)
「6位は、今回目指していたリザルトではない。速さを見せられた時もあったが、残念ながらそれを常に行う事ができず、基本的なフィーリングに苦戦していた。でも、パワーステージでは小さな変更を行い、思い切りプッシュする事ができた。いいリザルトを残せたし、選手権争いでも順位を挽回できたのでここはポジティブな点だ」
■テーム・スニネン/総合7位(=)
「自分のペースと、今回のターマックで一貫性を持てた事がとてもうれしい。これで、次のステップに専念できる。一貫性を保ったまま、さらに速くなる事を目指す。パワーステージでは速くいけると分かっていたが、ブレーキが遅過ぎて岩肌にヒットしてしまい、かなりタイムをロスした。それがなければ、ボーナスポイントも狙えたと思う。それでも、自分のパフォーマンスにはハッピーだし、オーストラリアの最終戦を楽しみにしている」
[シトロエン・トタルWRT]
シトロエンC3 WRC
■セバスチャン・オジエ/総合8位(=)
「今回、目指していたリザルトではないことは明らか。最後まで戦う決意だったが、残念ながら早々に終わってしまった。金曜日のトラブルの後は必然的に、アドレナリンもモチベーションも同じレベルにはなかったが、プロフェッショナルとしてできる限りのことはして、マシンのターマックでのセットアップの作業に取り組み、ハードにプッシュした。オィットとマルティンはタイトルにふさわしい。おめでとう。立派な戦いぶりだった」