11月20日に行われた『TOYOTA GAZOO Racing WRC2019シーズンエンド取材会』のあと、2019年のドライバーズチャンピオンとなったオィット・タナックはRALLY PLUSの取材に対し、トヨタを離れる決断と、今後についてを語った。以下にインタビューの一部を掲載する。
「2年間ともに戦ってきたチームを離れることになって自分自身も残念だ。2018年、チームに加入した直後から、たくさんのエンジニアやメカニックにサポートしてもらって、2年間いいチャレンジができたと思っている。1年目から僕らはチャンピオンを獲得する力はあったけど、できなかった。2年目は前年のミスから学んで、選手権を勝ち獲ることができた。
今シーズン連続して起きたテクニカルな問題が、移籍の理由じゃない。メカニカルトラブルはこのスポーツとは切っても切り離せないものだし、他のチームだって見舞われていることだ。移籍したとしても、来年自分が見舞われないとは断言できないからね。それがモータースポーツってものだから。これからも戦いは続いていくし、歩みを止めることはできない。常に改善して、前進し続けていく必要がある。もし進歩を止めたら、他の誰かが追い越していって、選手権を獲得することはもうできなくなるだろう。僕自身はまだハードワークを続けていくし、タイトルを目指して戦いたい。それが来年に関して僕が(移籍を)決断した理由だ。
それが並み大抵のものじゃないことは分かっている。同じところで続けた方が、すべてを理解しているわけだから簡単だということもね。来年は大きなチャレンジに直面することになるだろう。今年と同レベルになるまでには多くの仕事が必要だ。でも自分自身にその準備はできている。クルマにはまだ乗っていないけど、来年もチャンピオン争いができると思っているよ」