11月27日にTOYOTA GAZOO Racingから2020年WRC参戦のドライバーズラインナップが発表されると、その内容はフィンランドでも一斉に報じられた。セバスチャン・オジエの加入への期待、フィンランドの若手であるカッレ・ロバンペラが史上最年少にしてWRC最上位クラスドライバーになったことと同じくらい重きを置いて伝えられたのが、ヤリ−マティ・ラトバラの契約が継続されなかったことだった。
フィンランド国営放送がラトバラに行った電話インタビューによると、レギュラードライバー契約は終了したもののトヨタとの来季に関する話し合いは継続しており、ラトバラ側は5戦のスポット参戦を希望。具体的には、スウェーデンとフィンランドについて参戦の可能性を探っている状況であるようだ。Mスポーツ・フォードのドライバーズラインナップはまだ発表されていないが、「移籍する可能性は100%ない。走るならトヨタで」とラトバラは断言した。また、トヨタとはWRC以外の仕事についても話し合っていることも明かしている。
なお、ラトバラは以前からフィンランドの西海岸中部ポホヤンマーでラリーマシンの組み立て製造に関する会社を経営しており、この日の電話インタビューもポホヤンマーで対応。2020年はこちらのビジネスに重点を置くことになりそうだが、2021年にレギュラードライバー復帰を狙っているラトバラは、2020年にスポット参戦が実現できれば、その一戦一戦で結果を残さなければならないということは重々承知。そのため、タフな体力トレーニングは現状どおりのレベルで続ける予定だという。ただし、2020年の参戦が順調に進まなければ、2021年の復帰は諦める覚悟もできているとも示唆した。
(Yuki Nakagawa-Laakkonen)