2020年のダカールラリーは1月6日、第2ステージのアルワジ−ネオム間367kmの走行が行われた。サウジアラビアの紅海沿岸を走るこのステージでは、ペースもさらにアップした。
カー部門では、地元サウジアラビア出身のヤジード・アルラジがこの日の全般に渡ってリードに立ち、地元ファンを大いに喜ばせた。しかし、アルラジはステージ終盤でルートを見失うと、かつてのダカールチャンピオンが巻き返しを図る。2009年のダカール覇者、TOYOTA GAZOO Racingのジニエル・ド・ヴィリエール(トヨタ)がこの日をミスなく走り切り、ベストタイムを叩き出した。
「今日は、昨日よりも格段にいい走りができた。これで、戦いの舞台に戻ることができた」とド・ヴィリエール。総合順位では、この日2番手タイムのオーランド・テラノバがトップに立った。
総合順位で2番手に浮上したのは、ベテランのカルロス・サインツだ。
「最初の2日間は、とてもチャレンジングだった。自分たちはここまで、アップダウンの連続。今日のステージはOKだったが、フィニッシュ近くで道を見失った。まだ首位に追い付ける範囲にいるので、明日のステージはうまく走るというモチベーションを高めて臨む」
昨年覇者のナッサー・アル‐アティヤも総合3番手に順位を上げている。
「トップ5のマシンが全て、道を見失った場所があった。今回は、ナビゲーションが本当に難しい。ペースを落ち着かせて、気をつけて進まなければならなかった。プッシュできるところで、またパンクに見舞われてしまった。すごく難しいレースだが、これでこそダカールだ」
この日はネオムでビバークをした後、7日の第3ステージはループする設定。ネオムをスタートし、ネオムでフィニッシュする414kmの行程のほとんどがサンディな路面となる。
前日の第1ステージ、日本勢では、トヨタ・ランドクルーザー200で参戦しているトヨタ車体のチームランドクルーザー・トヨタオートボデーは三浦昂/ローラン・リシトロシター組、クリスチャン・ラヴィエル/ジャン・ピエール・ギャルサン組が、それぞれ総合47番手、48番手で、市販車部門で1−2体制を築いて滑り出した。
また、日野チームスガワラは、菅原照仁/染宮弘和/望月裕司組(HINO 500)が、トラック部門総合13番手、塙郁夫/塙雄大/毛塚麻由美組(HINO600)が同19番手で、排気量10リットル未満クラスでは1-2で第1ステージを走り終えている。
今回からチーム代表も務める菅原照仁は「サウジの路面は03年大会で走ったエジプトのシャルム・エル・シェイク周辺に似ている気がする。パンクもあったが、初日としてはまずまず。今回からチーム代表とドライバーの兼任となったが、上位を狙うという目的のためにより良い体制が作れたと思う。塙さんと一緒にトップ5を目指していきたい」と意気込みを語っている。
2020年ダカールラリー 暫定結果(第2ステージ終了後)
1. O.テラノバ(MINI ラリー) 7:07:36
2. C.サインツ(MINI バギー) +4:43
3. N.アル-アティヤ(トヨタ) +6:07
4. M.セラドーリ(センチュリー) +7:22
5. V.ザーラ(MINI ラリー) +8:11