2020年のダカールラリーは1月7日、第3ステージがネオム〜ネオムをループする414kmで走行が行われた。渓谷、山岳、サンディな道が盛り込まれたこのコースでは、全5カテゴリーで上位陣が入れ替わっている。
サウジアラビアでの初開催ダカールでは初めて標高1400mに達したこの日、カー部門では、MINIバギーを駆るカルロス・サインツが今大会初のステージウインをマーク。総合順位でも首位に浮上した。
「本当にいいステージだった。ゆっくり楽しむ時間はなかったが素晴らしい景観だった。ルーカス(クルス、コ・ドライバー)がとてもいいナビゲーションをしてくれたので、アタックすることができた。まだ序盤だが、ここまではとてもいい流れできている」とサインツ。
このサインツの快走に食らいついたのは、昨年覇者のナッサー・アル-アティヤ。このステージでセカンドタイムをマークし、総合順位でもサインツに5分差以内の2番手に浮上した。
「今日もナビゲーションがトリッキーな日だったので、肩の力を抜いて行った。今日はパンクは1回だけ。一週目の残りもこのような感じになりそうだ。その後で、砂丘に入ったらプッシュを始められるかを考えられる。景観をとても楽しんでいる。進むたびに美しい山脈や自然を眺めているよ」とアル−アティヤ。
8日は、453kmの第4ステージを走行しながら、アルウラへと向かう。紅海を離れて東へ向かい、見応えのある月面のような路面を攻めて行く。
2020年ダカールラリー暫定結果(第3ステージ終了後)
1 C.サインツ(MINIバギー) 11:00:20
2 N.アル-アティヤ(トヨタ) +4:55
3 O.テラノバ(MINIラリー) +8:09
4 Y.アル-ラジ(トヨタ) +18:58
5 S.ペテランセル(MINIバギー) +19:00
第2ステージ、日本勢では、トヨタ・ランドクルーザー200で参戦しているトヨタ車体のチームランドクルーザー・トヨタオートボデーは三浦昂/ローラン・リシトロイシター組、クリスチャン・ラヴィエル/ジャン・ピエール・ギャルサン組の2台が揃ってパンクもトラブルも避け切り、それぞれ総合40番手、41番手に順位を上げ、市販車部門で1−2を守っている。
前日の初日に3本のパンクを喫した三浦は「今日はパンクをしないように意識したが、昨日ほど砂がなくタイヤ空気圧を下げる必要がなかったこともあり、ノーパンクでゴールできした。何か所かナビゲーションの複雑なところもあったが、クリスチャンたちと一緒にクリア。明日からも気をつけて走っていく」と語った。
一方、日野チームスガワラは、菅原照仁/染宮弘和/望月裕司組(HINO 500)が前半で1本のパンクがあったものの、この日をフィニッシュしてトラック部門総合14番手につけているが、塙郁夫/塙雄大/毛塚麻由美組(HINO600)はステージの後半でリヤボディが破損するトラブルに見舞われ、コース上でストップ。クルーに怪我はないが走行が困難な状況だったことから、チームのサポートトラックが現場に向かった。
菅原照仁は「昨日に続いてパンクをしてしまった。その後は順調に走ったが、固定に問題があったのかスペアタイヤが車体から落下してしまった。原因を特定して対応するようお願いしている」と状況を語った。