クレイグ・ブリーンが、国際ラリー活動に復帰するMRFタイヤから2020年のERCに参戦することになった。
現在30歳のブリーンは、2015年にERCでシリーズ2位に入った後、2016年にWRCにステップアップ。その後、2シーズンの間にポディウム2回を含め、ポイント圏内でのフィニッシュも多数飾っている。2019年は4種類のラリー2マシン(当時はR5)で優勝を獲得するなど、マルチな才能を発揮した他、ヒュンダイからスポットドライバーに起用され、2戦を戦ってポイント獲得に貢献している。
今季はWRCのフル参戦シートを獲得できなかったものの、ラリースウェーデンではヒュンダイからのスポット参戦が決まっており、今後もワークスシート獲得を目標に活動を続けて行くブリーン。持ち前の速さに加えテクニカル面の理解も深いことから、MRFタイヤのドライバーとして白羽の矢が立った。MRFはBRCレーシングとタッグを組んで、ヒュンダイ・モータースポーツ・カスタマーレーシングのサポートを受けるヒュンダイi20 R5で今季のERC全8戦にエントリーする。
「MRFタイヤとこの冒険に乗り出せることを、とてもうれしく思う」と語るブリーンは、コ・ドライバーにポール・ネイグルを迎える。
「昨年は、タイヤ開発に重点を置いて一緒に取り組んできた。今季は、MRFタイヤ、BRCレーシング、ヒュンダイ・モータースポーツ・カスタマーレーシングにとって素晴らしい年になると思うし、自分がこれまでに参戦してきたラリーとともに、新しいラリーにチャレンジできることも最高の機会」
MRFタイヤの副チェアマンでマネージングディレクターのアルン・マンメンは「MRFタイヤはインドやアジア‐パシフィック地域において、長年ラリー活動を行ってきた歴史を誇る」とコメント。
「これまでにAPRCタイトルを9回獲得しており、次のステップに上がってインドのモータースポーツをERCで発揮する絶好のタイミング。ヨーロッパのライバルと戦うのはチャレンジになることは承知しているが、我々は長期に渡るラリー活動を視野に入れており、学ぶことと成長を目指している」
ブリーンのERCでの初戦は、3月26‐28日にポルトガル領アゾレス諸島で開催される開幕戦、アゾレスラリー(グラベル)となる。