メロンブックスインテグラ、最終戦をクラス2位で終える – RALLYPLUS.NET ラリープラス
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メロンブックスインテグラ、最終戦をクラス2位で終える

 

 今年4月の開幕戦・唐津より、半年間の激闘を重ねてきた全日本ラリー選手権も、いよいよ最終戦。10月22〜23日、愛知県新城市を舞台として「新城ラリー2011」が開催された。

 前戦・十勝を痛恨のノーポイントで終えた我がメロンブックスラリーチャレンジ(MRC)。この結果、選手権のポイントランキングで4位に転落し、最終戦を前にして今年度のチャンプ獲得に赤信号が灯ってしまった。
 だが、シリーズチャンピオンの目こそ無くなったものの、目指すべき記録はまだ残されている。それは、2年連続となる「JN-3クラス最多勝利」、それに「ターマックイベント全戦全勝」。

 決して公式文書に残されはしないが、だからこそモータースポーツファンやチーム関係者の記憶に刻み付けられるだろうふたつの記録を奪取するため、MRCは修復成ったメロンブックスインテグラを駆って新城へと乗り込んだ。

 10月22日、デイ1は朝から激しい雨が降り続いていた。
 この状況下でJN-3クラスのトップを快走し続けたのは、明治慎太郎選手/漆戸あゆみ選手組EP82スターレットターボだった。グラベルイベントではCUSCOジュニアラリーチームのエースとして活躍する明治選手は、ターマックラリーでは自らが所有するスターレットで出場している。

 ボディの軽さを最大の武器としてツイスティな新城のステージを攻める明治スターレットの前に、事前のセッティングを外したメロンブックスインテグラは追いつくことができない。
 デイ1最初のサービスAでセッティングの方向性を大きく変更したメロンブックスインテグラだったが、それでも明治スターレットの快走には及ばず、デイ1を明治スターレットから遅れること50.9秒のクラス4番手で折り返すこととなった。

 明けて、デイ2。黎明まで振り続けていた雨はここに来てようやく回復の兆しを見せ始め、時折雲間から差し込む日光が新城の町を明るく照らし始める。
 デイ2の走行距離は、わずかにSS6本21.02km。常識的に考えるならば、この距離で50.9秒もの差を埋めることは不可能に近い。しかし、ここで諦めてしまえば、わずかな勝機すら見えては来ないのだ。
 明治スターレットに何らかのトラブルが発生したとき、すぐにでもトップを入れ替わることができる位置に立っていなければならない。逆転への一縷の望みをかけたメロンブックスインテグラのフルアタックが、デイ2より開始された。

 そして、ドラマは始まる。
 SS7、メロンブックスインテグラは今回のイベントにおいて初のステージベスト。ステージ中盤で明治スターレットはコースオフのため約26秒のビハインドを背負い、その差を一気に24秒まで縮めることができたのだ。
 つづくSS8こそ明治スターレットがベストを奪うものの、メロンブックスインテグラはSS9では総合6番手タイムでクラスベスト、さらにSS11でもベストタイムを叩き出し、1分近くあった明治スターレットとの差を約14秒まで縮めることに成功する。
 デイ2中盤からミッションに不調を抱えながら、それでも手綱を緩めることなくアタックを続けたメロンブックスインテグラ。残るSSはわずか1本、4.68km!

 今回のイベントの最終SS、そして“チーム2011”最後のアタックとなったこのSSでみせたメロンブックスインテグラの快走は、間違いなく今年のMRCが挑戦したすべてのイベントの中でもベストアタックに数えられる1本となっただろう。
 空に晴れ間が覗いたとはいえ、いまだコース全面がセミウェットの状態。きわめてスリッピーなコンディションのなか、さらに酷使し続けたミッションが限界を迎えようとしているなかで、果敢に最終ステージをアタックしたメロンブックスインテグラのタイムは、この日4本目のステージベストとなる4分18秒3。
 対して明治スターレットのタイムは……4分23秒2。クラス総合で、わずか9.1秒届かず!!

 こうして、2011年最後の挑戦をJN-3クラス2位(総合11位)で終えた、メロンブックスラリーチャレンジ“チーム2011”。
 この結果を受けて、ドライバー眞貝知志選手は2011年ドライバーズランキング4位の座を確保。さらにコドライバー田中直哉選手はナビゲーターズランキング3位を確定させ、メロンブックスラリーチャレンジは今年度のすべての参戦スケジュールを終えたのだった。

 これより全日本ラリー選手権は、来年4月に予定されている開幕戦「ツール・ド九州」まで、半年間の長いストーブリーグに突入する。
 メロンブックスラリーチャレンジの今期の活動の締めくくりは、12月3日に群馬サイクルスポーツセンターで開催される「ラリーフェスタ2011」。会場に集った多くのラリーファンの前で、メロンブックスインテグラは今年最後の雄姿を披露することになるだろう。



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