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WRCスウェーデン:エバンスがスウェーデン初優勝で選手権首位に浮上。ロバンペラは総合3位、オジエは総合4位でフィニッシュ

©TOYOTA

2月16日(日)、2020年WRC第2戦ラリースウェーデンの最終日デイ3が、スウェーデンのトルシュビーを基点に行われ、TOYOTA GAZOO Racing World Rally Teamのエルフィン・エバンス/スコット・マーティンが優勝。カッレ・ロバンペラ/ヨンネ・ハルットゥネンが総合3位で、セバスチャン・オジエ/ジュリアン・イングラシアが総合4位でフィニッシュし、トヨタはマニュファクチャラー選手権で首位に立った。
(以下、チームリリース抜粋)

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ラリー・スウェーデンの競技最終日デイ3は、トルシュビーのサービスパークの北側に広がる全長21.19kmのステージ「リケナス」を1回のみ走行する短い1日でした。ラリーウイーク前半の時点では2回の走行が予定されていましたが、日曜日は気温が上昇し、また大雨が降る可能性もあってステージコンディションの悪化が避けられない状況となり、1回のみの走行に変更されました。その、最終日唯一となったSS18は、トップ5タイムを記録した選手に対してボーナスの選手権ポイントが与えられる「パワーステージ」に指定され、最後まで激しいタイムアタック合戦が行なわれました。

予想通り天気は大きく崩れ、ステージの周辺は強い雨が降り続き、気温も6度前後まで上昇。道を覆っていた雪や氷が解け、非常にトリッキーな路面コンディションになりました。しかし、エバンスは落ち着いた走りで6番手タイムを記録。総合2位のライバルに12.7秒差をつけ、2017年のラリーGB以来となるキャリア2勝目、そしてチーム加入後最初の勝利を手にしました。総合3位となった開幕戦ラリー・モンテカルロに続き表彰台に立ったエバンスは、42ポイントの同点でライバルに並び、彼のキャリアの中で初めてドライバー選手権で首位に立ちました。

デイ2で激しい3位争いを繰り広げたオジエとロバンペラは、ロバンペラがパワーステージで2番手タイムの選手に対し、3.7秒という大きな差をつけるベストタイムを記録。3番手タイムだったオジエを逆転して総合3位でフィニッシュし、WRカーでの出場2戦目で表彰台とボーナスの5ポイントを獲得しました。なお、19才でのポディウム獲得は、従来の記録を2才以上更新する史上最年少記録となります。オジエは、表彰台こそ逃しましたが、総合4位に入りパワーステージでは3ポイントを獲得。首位エバンスと5ポイント差の、ドライバー選手権3位につけています。なお、チームはマニュファクチャラー選手権において、2位のチームに10ポイント差をつけてトップに立ちました。

開幕戦ラリー・モンテカルロに続き、TOYOTA GAZOO Racing WRCチャレンジプログラムにより出場の勝田貴元は、堅実な走りを続け総合9位でフィニッシュ。デイ2最後のSS16では5番手タイムを記録するなど、成長をタイムで証明しました。また、プライベーターとして、ユホ・ハンニネンをコ・ドライバーに迎えてヤリスWRCで出場したヤリ-マティ・ラトバラは、デイ1でクルマにトラブルが発生し、残念ながらリタイアに終わりました。

トミ・マキネン(チーム代表)
「我々にとって最高の結果です。エルフィンは週末を通して素晴らしく、彼とスコットはスウェーデンで初めて優勝したイギリス人として、WRCの歴史に名を刻みました。また、カッレの最終ステージでの走りも素晴らしいものでした。ライバル達は過去にこのステージを何度もWRカーで走っていますが、カッレは初めてだったにも関わらず、ライバルを大きく突き放しました。ここまでのところ、我々はドリームチームだといえます。過去にないほどチームスピリットは高く、とても良い状態にあると思います。私はただただそれが嬉しく、彼らを誇りに思います」

セバスチャン・オジエ
「この週末に満足していない訳ではありません。確かに4位という結果は不本意ですが、十分な選手権ポイントを獲得しましたし、次のメキシコを戦う上では良い順位につけています。カッレは今週末とても素晴らしく、パワーステージでも凄いタイムを出しました。表彰台に値する戦いだったと思います。パワーステージのコンディションはかなり難しく、選手権のことを考えると全開では攻められませんでした。エルフィンのドライビングもまた素晴らしく、彼にとってもチームにとっても価値ある勝利でした。彼らのような強い選手がチームにいるのは良いことですし、今シーズンのトヨタのラインアップは本当に強力だと思います。自分達は、気持ちを切り替えて次のラリーに臨み、優勝を目指します」

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エルフィン・エバンス
「TOYOTA GAZOO Racingに加わって2戦目で勝つことができて、本当に嬉しく思います。素晴らしいクルマを提供してくれただけでなく、テストでは自分が望むクルマに仕上げてくれるなど、手厚くサポートしてくれたチームに心から感謝します。クルマは私に大きな自信を与えてくれ、今回のような変わりやすいコンディションでは、それが大きな助けになりました。ここまでのところ、運転をとても楽しめているので、この後のグラベルイベントでも良いフィーリングが続くことを願っています。一緒に戦ってくれたスコットには、とても感謝しています。彼と組んで以降とても上手くいっていますし、彼に初勝利をもたらすことができてとても嬉しく思います」

カッレ・ロバンペラ
「表彰台に立てて、とても良い気分です。今回のラリーは普段よりも距離が短く、常にフラットアウトで走らなければならなかったので大変でした。昨日までにミスでタイムを失いましたが、今日は遅れを挽回して表彰台に立ち、パワーステージで5ポイントを獲得することができました。自分の力を全て出しきり、良い走りができたと思います。ステージの序盤はタイヤをセーブしようと少し慎重になり過ぎ、あまり良くありませんでしたが、最後にはそれが報われ非常に速い区間タイムを刻むことができたので、全体を良いタイムでまとめることが出来ました」

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ラリー・スウェーデン デイ3の結果
1 エルフィン・エバンス/スコット・マーティン(トヨタ ヤリス WRC) 1h11m43.1s

2 オィット・タナック/マルティン・ヤルヴェオヤ (ヒュンダイ i20クーペ WRC) +12.7s
3 カッレ・ロバンペラ/ヨンネ・ハルットゥネン (トヨタ ヤリス WRC) +20.2s
4 セバスチャン・オジエ/ジュリアン・イングラシア (トヨタ ヤリス WRC) +23.6s

5 エサペッカ・ラッピ/ヤンネ・フェルム (フォード フィエスタ WRC) +32.4s
6 ティエリー・ヌービル/ニコラス・ジルソー (ヒュンダイ i20クーペ WRC) +33.8s
7 クレイグ・ブリーン/ポール・ネーグル (ヒュンダイ i20クーペ WRC) +1m00.9s
8 テーム・スニネン/ヤルモ・レーティネン (フォード フィエスタ WRC) +1m24.5s
9 勝田 貴元/ダニエル・バリット (トヨタ ヤリスWRC) +1m59.6s
10 ヤリ・フッツネン/ミッコ・ルッカ (ヒュンダイ i20 R5) +4m03.0s

次回のイベント情報
WRC次戦は、3月12日から15日にかけて開催される、第3戦「ラリー・メキシコ」です。シーズン最初のグラベルイベントとなるこの1戦は、今年もメキシコ中央高地の都市レオンにサービスパークが置かれます。レオン周辺に広がるステージの標高は総じて高く、最高地点は2,737mに達します。空気が薄い状態での走行となるため、エンジンのパワーダウンをいかに抑えるかが重要な技術的ポイントになります。また、気温も摂氏30度前後に達するなど高く、エンジンの冷却面に関しても非常に厳しい1戦です。



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