WRC第2戦ラリースウェーデンのWRC3部門は、ヒュンダイi20 R5のヤリ・フッツネンが優勝を飾った。フッツネンは、ラリー2(旧R5)勢全体でも最上位となる総合10位でフィニッシュしている。
フッツネンは、同じくWRC3部門のエミル・リンドホルム(シュコダ・ファビア・ラリー2 Evo)とラリー全般を通して激戦を展開。序盤はリンドホルムが部門トップに立っていたが、土曜日3本目のステージでフッツネンが逆転に成功する。リンドホルムに3.4秒差をつけて最終ステージを迎えたフッツネンは、ヨハン・クリストファーソン(フォルクスワーゲン・ポロGTI R5)に続く部門2番手のタイムをマーク。最終的にリードを5.0秒に広げて部門優勝を決めた。
「信じられない気分。この週末、素晴らしい仕事をしてくれたチームとみんなに感謝しなくてはならない」とフッツネンは喜びを見せた。
なお、フッツネンのi20 R5は、ラリーフィニッシュ後の車検でリヤウイングと左サイドのドライブシャフトが公認書類と相違があることが指摘されたが、リヤウイングは装着時の計測ミス、ドライブシャフトはサプライヤーのミスによるものとして、それぞれ1000ユーロ、1万ユーロ(うち5000ユーロは1年間の執行猶予)の罰金が科された。ただし、最終順位には影響せず、リザルトはこのまま確定している。
このスウェーデンでWRC3デビューを飾った18歳のオリバー・ソルベルグ(シュコダ)は、土曜日最初のHof-Finnskog 2(21.26km)で、初めてWRC3でのステージウインを獲得するなど奮闘。部門3番手で最終日を迎えたが、この最終ステージで左リヤタイヤにパンクを喫し、2分をロス。順位を落として5位でのフィニッシュとなった。ソルベルグが後退したことで、最終ステージで部門トップタイムをマークした元世界ラリークロスチャンピオンのヨハン・クリストファーソン(フォルクスワーゲン・ポロGTI R5)が3位に繰り上がり、ポディウムフィニッシュを決めた。
「ヨハンとは、本当にいい戦いができた」とオリバー。
「フィニッシュまで、その戦いを続けることができなかったのは、すごく残念。あのパンクがあり、イベントの締めくくりとしては厳しいものになったが、このラリーで得られたことはすべて、自分にとってポジティブなことばかり。ファビアをドライビングするのは、とてもよかったよ」と語るオリバーは、次のメキシコには再びポロGTI R5での参戦となる。
WRCラリースウェーデン WRC3部門最終結果
1 J.フッツネン(ヒュンダイi20 R5) 1:15:46.1
2 E.リンドホルム(シュコダ・ファビア・ラリー2 Evo) +5.0
3 J.クリストファーソン(フォルクスワーゲン・ポロGTI R5) +31.3
4 E.ピエタリネン(シュコダ・ファビア・ラリー2 Evo) +1:12.2
5 O.ソルベルグ(シュコダ・ファビア・ラリー2 Evo) +2:23.2
6 F.マレス(シュコダ・ファビア・ラリー2 Evo) +3:41.9
WRC3暫定スタンディングス(スウェーデン終了時点)
1 E.カミリ 25
2 J.フッツネン 25
3 N.シャミン 18
4 E.リンドホルム 18
5 Y.ボナート 15
6 J.クリストファーソン 15
7 Y.ロッセル 12
8 E.ピエタリネン 12
9 G.ムンスター 10
10 O.ソルベルグ 10