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MHのWRCプレビュー・メキシコ編:今季最初のグラベル戦、初日の先頭走行はエバンス

©Toyota Gazoo Racing WRT

3月12日(木)から15日(日)にかけて、メキシコのサロウを拠点に開催される2020年WRC第3戦ラリーメキシコ。大御所WRCメディア、マーティン・ホームズによるラリー直前のWRCチーム近況をお届けしよう。

RALLY MEXICO

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ヒュンダイ

ティエリー・ヌービルはドライバーズ選手権で2位につけており、ポイントではエルフィン・エバンスと同率となっている。モンテカルロで優勝、スウェーデンでも2位に入ったが、チーム代表のアンドレア・アダモは「メキシコでは全く異なるチャレンジが待っている。我々のマシンやクルーが受けるプレッシャーも違う。グラベルのコンディションで走行順によって影響を受けることは承知しており、初日はダニのように後からスタートする方が有利になる」と語る。

ヨーロッパ外でのテストが禁止されていることから、3クルーはスペインのグラベル路でテストを行った。タナックとソルドはメキシコ向けのプリペアとして、ラリーセラスデファフェにも参戦している。

ラリーチリの開催がキャンセルになったことによるプランの変更はない。チームがメキシコ戦で使用するマシンは、3台のi20クーペWRCいずれもスウェーデン車。ソルドはブリーンが使用したマシンを駆る。3クルーはいずれも、メキシコでポディウムに上がった経験を持っており、タナックとソルドはここ2年で2位、ヌービルは3位フィニッシュを3回マークしている。

WRC2勢はオーレ・クリスチャン・ベイビーとニコライ・グリアジンがスタート。いずれもメキシコ初参戦で、スウェーデンで使用したマシンを使う。

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Mスポーツ・フォード

2020年のシリーズにノミネートしている3マニュファクチャラーのうち、唯一、メキシコ優勝経験のあるMスポーツ・フォード。チーム代表のリチャード・ミルナーは「メキシコではこれまで好成績を続けており、2018年には優勝したほか、現行型WRカーを投入して以来、毎年ポディウムに上がっている」と自信を見せる。

ラリーチリの開催キャンセルは適切な時期に周知されたことにより、ロジスティックの計画には影響を及ぼさなかった。チームは資材を、メキシコから直接アルゼンチンに送る。

チームがメキシコで使用するマシンについては、エサペッカ・ラッピとテーム・スニネンはスウェーデンで使用したもの。ガス・グリーンスミスは、スニネンがモンテカルロで使用した#4を使う。

R5勢では、アルベルト・ヘラーが#12のフォード・フィエスタR5 MkIIを駆る。チームはスペインでテストを行い、ラッピとスニネンが1日半ずつ走行。ラッピは、これがグラベルスペックでの初ドライブとなった。グリーンスミスは1日テストを行った。またチームは12月にフォードの天候再現室でリサーチと開発作業を2日間行っている。

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トヨタ

マニュファクチャラーズ選手権では10ポイントのリードを築いているほか、ドライバーズ選手権でもエルフィン・エバンスがティエリー・ヌービルと同ポイントの首位に立っている。チーム代表のトミ・マキネンは「チーム全体として、シーズンの滑り出しは素晴らしかった。もちろん、メキシコでも勢いを続けていきたい」と語る。

メキシコでは初日、エバンスは久しぶりに走行順トップで走行することになる。メキシコの参戦経験については、セバスチャン・オジエは2008年にWRCデビューをここで飾っており、これまでにフォルクスワーゲン、フォード、シトロエンと異なるマニュファクチャラーで通算5勝をマークしている。ここ2年もトップフィニッシュを飾っており、セバスチャン・ローブが持つメキシコ通算6勝の記録に並ぶことを目指す。カッレ・ロバンペラは2度目のメキシコ参戦、エバンスは5回の参戦の中で1回ポディウムに上がっている。
(Martin Holmes)



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