WRCプロモーターは、WRCに参戦する若手ドライバー11人によるバーチャルラリートーナメント「eSports WRC シュートアウト」を4月21日から23日にかけて開催することを発表した。WRCの将来を担うスター候補生たちが、WRC公式ゲーム「WRC8」で3日間に渡る激戦を展開する。
舞台となるのは、実際にこの週に開催が予定されていたものの新型コロナウイルス(COVID-19)の世界流行を受けて延期となったラリーアルゼンチン。WRC2、WRC3、ジュニアWRCから招聘されたドライバーたちが、選手権屈指の難関グラベルステージで対戦する。
登場するドライバーは、2019年WRC2チャンピオンのピエール‐ルイ・ルーベ、2020シーズンのWRC2マニュファクチャラーチームドライバー、アドリアン・フォルモー、オーレ・クリスチャン・ベイビー、レイ・イエーツなど。WRC3で現在、シリーズタイで首位に立つマルコ・ブラシア、ティーンエイジャーのオリバー・ソルベルグ、ジュニアWRCに挑戦中のラウル・バディウも招聘されている。
まずは11人のドライバーが予選ラウンドに挑戦。上位8人が準々決勝に進み、名門エル・コンドールのステージで1対1のシュートアウトに臨む。戦いの模様はWRCの公式Facebookページで4月21日(火)中央ヨーロッパ時間21時(日本時間22日5時)からストリーム中継が行われる。
準決勝進出者が挑むのは、ビラ・カルロスパスにあるパルケ・テマティコのテーマパークステージ。ストリーム中継は、4月22日(水)中央ヨーロッパ時間21時(日本時間23日5時)から始まる。
決勝戦は2ステージで争われ、再びエル・コンドール、そしてクチラ・ネバダにもアタック。このストリーム中継は、4月23日(木)中央ヨーロッパ時間21時(日本時間24日5時)から行われる。
先週は、ジュニアWRCでこのeSports WRCシュートアウトのトライアルイベントが行われ、世界中から何万人もの視聴者がFacebookで盛り上がったという。WRCプロモーターのマネージング・ディレクター、オリビエ・シースラは、このeSports WRCシュートアウトは、ファンに楽しんでもらいながら競技勘を維持するためには素晴らしい方法だと語る。
「WRCがコロナウイルスの流行で中断されている中、我々はeSports WRCシュートアウトを通じて将来のWRCのスタードライバーにスポットライトを当てた」とシースラ。
「もちろん、世界中の誰もが同じように、ドライバーたちは実際の競技に参戦できない状況が続いている。しかし、彼らの競技スピリットとアドレナリンは、WRC8のマシンでラリーアルゼンチンのトリッキーなステージでも同じように高まるに違いない」
「バーチャルでのドライビングは、モータースポーツでも急成長を見せている部分であり、今回のシュートアウトも、WRCが中断している中でも競技が続いている好評のeSports WRC選手権と並ぶものだ。ファンのみなさんにも、自宅でこのシュートアウトを楽しんでいただき、その後、ご自身でもぜひeSports WRCに参戦していただければと思う」
なお、好評開催中のeSports WRCも4月23‐26日にアルゼンチンラウンドが開催される。このイベントは、WRC8のプレイヤーなら誰でも参加することが可能だ。
eSports WRCシュートアウトの全参戦選手
ラウル・バディウ(ルーマニア)
2020年のジュニアWRCでは開幕戦スウェーデンを終了した時点で5番手につけている。先週開催されたジュニアWRC eSportsトライアルイベントでは優勝を飾った。
マルコ・ブラシア(ボリビア)
3月のラリーメキシコでWRC3部門優勝を飾り、現在シリーズで首位タイにつけている。
エリア・デ・グイオ(イタリア)
今回参戦する唯一のコ・ドライバーで、ジュニアWRCのエンリコ・オルドラティのパートナーを務める。先週のジュニアWRC eSportsトライアルイベントでは2位に入った。
アドリアン・フォルモー(フランス)
フランスのラリージュンヌ才能発掘スキームで優勝し、将来のWRCスターに名乗りを挙げた。今季はMスポーツ・フォードからWRC2に参戦中。
ピエール‐ルイ・ルーベ(フランス)
2019年のWRC2チャンピオンで、WRCが再開された際にはWRカーへのステップアップが予定されている。
ケイティ・マニングス(英国)
子ども向けTV番組のプレゼンターという経歴を持つ元ヨーロッパレディスラリーチャンピオン。現在はジュニアWRCに参戦中。
ローランド・プーム(エストニア)
2019年はジュニアWRCで2回ポディウムに上がり、2020年はWRC3に参戦中。
ヨアン・ロッセル(フランス)
フランスのターマックチャンピオンで、シトロエン・レーシングのサポートを受けてWRC3に参戦中。
オリバー・ソルベルグ(スウェーデン)
2019年にERCで史上最年少で優勝を飾り、今季はWRC3に参戦するティーンエイジャー。
オーレ・クリスチャン・ベイビー(ノルウェー)
ヒュンダイ・モータースポーツからWRC2に参戦中。WRCのサポートシリーズでも豊富な経験を誇る。
レイ・イエーツ(英国)
2輪競技から4輪競技にスイッチして2015年から英国選手権に参戦。今季はMスポーツ・フォードからWRC2に参戦中。
WRC公式Facebookページ
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