2011年WRC第9戦ラリードイツは今シーズン初となるターマックイベント。完全なターマック仕様の新WRカーが走るのもこのイベントが最初である。
サービスパークが置かれるのは古都トリアー。モーゼル河畔に広がるブドウ畑の中のステージや、軍事演習場内のコンクリート路面が続くステージなどSSはその大部分が以前に使用されたもので特に目新しいコースはない。
2002年の初開催からこれまでに8回開催されているラリードイツだが、セバスチャン・ローブが不敗記録を保っている。その不敗伝説を過去のものにしようと企むのは、チームメイトにして最強のライバルに成長したセバスチャン・オジエだ。オジエは18日の午前中に行なわれたシェイクダウンで堂々ベストタイムをマーク。2位ローブを1.4秒上まわるタイムで順調な仕上がりをアピールした。
一方のフォード勢は、ミッコ・ヒルボネンが健闘しローブと同タイム、チームメイトのヤリ‐マティ・ラトバラが4番手タイムをマークしている。
ユネスコ世界遺産にも指定されている古代ローマ時代の建造物ポルタ・ニグラ(黒い門)の前で午後8時よりセレモニアルスタートが行なわれ、ラリードイツは厳かに、そして華やかに開幕した。