フィンランドに続き、ニュージーランドでのWRCが中止を発表するなど、コロナウイルス感染拡大の影響はWRCに大きな影を落としている。
今回ニュージーランドが中止を発表したことで、気になるのはヨーロッパ圏外イベントで機材を共有するラリージャパンへの影響だ。ワークスカーは空輸されるが、サービストラックを含めたその他の機材については南米ラウンドなどの欧州外イベントを船便で回る。
3月に南米アルゼンチンが開催延期を発表した段階で、WRCの機材は船便でケニアに回る予定だったが、その後ケニアが中止を表明したことで、現在はシンガポールに留め置かれている状況であるようだ。あくまでも現段階で、という注釈がつくが、ラリージャパンの機材ロジスティクス面については、ニュージーランドの開催中止による影響は比較的少ないと思われる。
ラリージャパンの高橋浩司運営事務局長に状況を聞くと、次のような答えが返ってきた。
「今季何戦かが中止となったことは、WRCに関わる者として残念に思いますが、現在我々と選手権プロモーターとの間では、ニュージーランドの開催中止によるロジスティクス面での影響はないという共通認識で、ラリージャパンの開催に向け鋭意準備を進めています」
JAFは先日の公示のなかで、『FIA選手権カレンダーは固定』というカレンダー再編成の方針を明らかにしており、主催者としては当初の予定どおり11月の開催に向けて着実に歩を進めているようだ。ただしロジスティクスのリミットや、チケットの発売時期など、今後解決しなければならない課題も数多く残るのが現状。予断を許さない状況ながら、課題の解消と早期のウイルス収束を願うばかりである。