2020年、WRCカレンダーへの復帰が決まっていたものの、新型コロナウイルス(COVID-19)の感染流行のために開催を断念したラリーニュージーランドの主催者は、WRCで使用予定だったオークランドのステージを舞台に、11月にふたつのラリーイベント、シティ・オブ・オークランドラリーと、バトル・オブ・ジャックス・リッジを開催することを発表した。
11月14日(土)に開催を予定しているシティ・オブ・オークランドラリーは、カイパラ・ヒルズ、プホイ、リバーヘッド・フォレストを走行した後、オークランド南部ウィットフォードの特設ステージ、ジャックス・リッジで締めくくられる。
翌日の15日(日)には、この6.2kmのジャックス・リッジの一部を使用して、オープンカテゴリーのラリースプリントイベント、バトル・オブ・ジャックス・リッジを単独で開催するという。
「9月に予定していたWRCイベントでは、もちろんこれらのステージが注目を集める予定だった」とラリーニュージーランドのチェアマン、ペーター・ジョンストンは語る。
「これらのステージを盛り込んだラリーニュージーランドのルートには自信を持っていたので、このオークランドのステージの素晴らしさをラリードライバーやファンのみなさんと分かちあいたいと思った」
今回、このふたつのイベントを開催することは、2020年の開催キャンセルを受けて、ラリーニュージーランドの主催者が2021年のカレンダー復帰の可能性を熱望している意思の表れのようだ。
「このイベントを開催することでジャックス・リッジや、オークランド周辺のステージのシェイクダウンとなるし、2021年にWRCを開催する準備はできているということを示したいと思っている」とジョンストン。
「FIAとWRCプロモーターは、ラリーニュージーランドの復帰に向けて我々がどれほど膨大な投資を行ってきたか、よく分かっている。ファンのみなさんにも、ジャックス・リッジを観戦することで、我々が2021年に開催を目指すWRC戦がどれほどの興奮と意味をもたらすことなのかを感じていただけると信じている」
ジャックス・リッジは、ニュージーランドの強豪ドライバーで昨年はAPRCにも参戦したアンドリュー・ホークスウッドが作り上げたステージ。WRCでは、パワーステージとして使われる予定だった。
「ジャックス・リッジは、ニュージーランドのラリー界の歴史の中で、これまで見たことがないようなステージ。エキサイティングで非常にテクニカル、観客にとってもアクセスがしやすい観戦には絶好のステージだ」とホークスウッド。
「いま、世の中は経験したことがないような状況だが、WRCがニュージーランドに復帰できたら最高の形でモチベーションを高めることができただろう。ジャックス・リッジを作ったのは何よりも、安全と観戦のしやすさを兼ね備えた、ドライバーに愛されるようなステージを生み出すためだった」
*ジャックス・リッジの画像を追加しました。